【再戦に向けて】2020.11.25 ACLグループG第3節 広州恒大vsヴィッセル神戸【振り返ろう】

※試合を見返す手段がないので内容はめちゃくちゃ薄いです。それでもよろしければ、どうぞお進みください。

基本構造

神戸のボール保持

・神戸は浦和戦で手応えを得たか山口と郷家のドブレピボーテを前節に続き採用。2CBは幅を取らず、脇にピボーテを落として基準点を狂わせようとする。

・広州は3トップがあまり下がらない4‐3‐3のような形。プレスは控えめでハーフウェーラインまで撤退する。よって、神戸がボールを持つこと自体にはあまり支障がない展開に。なお、きれいに前進できるかはまた別のお話なのだが..

・神戸の狙いは恐らくカウンターのリスクを極力排除すること。基本的に安易に中央に入れることはせず、ひとまず浮きがちなSBを起点にした展開を探る。前川のディストリビューションも基本はSBへの浮き球が多かった。リスク排除はかなり意識されていたか、プレスをはがした後も裏を狙う選択はかなり多かった気がする。

・サイドからの前進が多いとはいったものの、したかったからそうしたというよりはできなかったからという側面も大きい気がする。山口,郷家とともにボールを受けに動き過ぎるシーンが多く、ピボーテポジションから人がいなくなってしまい、イニエスタが落ちてこざるをえないシーンも散見。

・ないものねだりをすると某バンドの楽曲のようになってしまうのでしたくはないが(ちなみに筆者はそのバンドのライブの誘いを「神戸の試合が見たいから」というセリフで断ったことがある)、やっぱりサンペールが欲しいな、と思わせられるシーンも多々あった。動き過ぎないピボーテがいればもう少しボール出しも容易になりそうなので、そこのディテールはGS残り2節で改善して欲しいな、と思う。

・CBが運ばない(菊池はまだ運ぶ姿勢を見せている)のは三浦政権になってからずっとなので批判する気すら失せてしまったのだが、広州の1stプレスが緩かったのでこの試合ではまだなんとかなっていた。23分のシーンのように広州がハイプレスを仕掛ける場面が増えていればもう少し神戸を苦しめられていたのではないかと思わなくはないが、中2日という日程も勘案すればコンディション的に厳しい面もあるんだろう。

・一応ボールサイドへの圧縮を意識していそうな広州のディフェンスだったが、どうしても4‐3で守っている感は否めなかった。ブロックの形成は遅いので、左右に振られたり大外を使われたりすると苦しくなる。

・１点目のシーンはまさに4‐3守備の弊害が出たように思う。一応WGの選手も下がってはいたシーンなのだけれど、SBにインテリオールの選手と同時に食いついてしまいパスを受けた郷家にはスペースと時間が与えられる。大外に開いたイニエスタにサイドチェンジが通って、あとは仕上げるだけ。時間もサンプルも足りないのでこれ以上掘り下げるのは難しいが、広州の間延び感というか、それどうやって守るん？感は拭えなかった(ウチもあんまり人様をディスれるチームではないですが)。

神戸のボール非保持

・神戸は藤本,イニエスタの2トップを前線に残して4‐4‐2でセット。プレスはハーフウェーラインを少し越えたあたりから。ピボーテの選手にイニエスタを専念させる分、藤本は愚直に介護プレスをこなしていた。

・広州は基本的にピボーテを落としてではなく、片方の(おもに左)SBを残しての枚数調整を好んでいた。基本的にこちらもボールを持つことに支障はなく、3バック化した脇の選手の運ぶドリブルなどはパターンとして持っているようだが、前線にどうスペースと時間を与えるかはなかなか見えてこなかった。

・一発狙いのロングボールが多い分、陣形はどうしても間延びしてしまう。国内リーグならオープンにして個の力の殴り合いをしていれば勝ちに近付けるんだとは思うが、そういう展開にするには繰り返しになって申し訳ないがコンディション面が足を引っ張っていそうだった。

雑感,あるいは再戦の見所

・試合内容自体はともかく、結果自体はかなり偶然に支配された感が強い。ご存知の通り誤審疑いのゴール取り消しがなければ神戸はかなり困難なゲーム展開を強いられたはずなので、その点ではかなり幸運だったかな、と思う。

・この試合で神戸は決勝Tへの進出を決めたので、残りの2節はある程度メンバーを落としての運用が可能になる。とはいえ首位通過を狙うならそんなに大胆なターンオーバーをするわけにもいかないので、外国人3人の休ませどころなど三浦監督には難しい舵取りが強いられる。

・あんまり時間もないので、土曜日の再戦で気になるポイントを簡単にまとめてこの記事を終わりにする。それでは。

・神戸のピボーテの人選,活用方法(浦和戦で試せなかった大崎のワンピボーテはあるだろうか)
・外国人3人を休ませるか否か
・西大伍の起用法
・広州のコンディション面