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【VITURE Proレビュー】性能アップ。不満点がなくなったARグラス

VITURE Pro』(ヴィチュアー プロ)はARグラス『VITURE One』の新型モデルだ。
前モデルの不満点がすべて解消されていて、かなり満足度が高かったのでレビューする。

ちなみにVITURE Japan様からご提供いただきました。

筆者:なでしこ大和
VR/ARデバイスのレビューなどをしています。
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VITURE Proの特徴


VITURE Proは74,880円と一般消費者向けARグラスの中では割と高いほうだとは思うけど、その代わり多機能なのが強み。
Rokid Maxのような視度調整機能や、Xreal Air 2 Proのような調光機能がVITURE Proに収まっている。

VITURE Proの特徴はこの通り。

  • 視度調整機能付き

  • 調光機能付き

  • ケーブルがマグネット脱着式

  • 画面が大きくなった

  • 接続する度に爆音になる問題が解消した

  • 周辺機器がたくさん

  • 74,880円


値段についてだが、実は前モデル(VITURE One)と同じ値段である。
性能向上しつつ不満点が解消された上で値段据え置きなのはシンプルに嬉しい。
(ちなみに前モデルのVITURE Oneは値下げしたが生産終了っぽいので今から買うのはオススメしない)

VITURE Proの詳細なスペック


上がVITURE Pro。ロゴがオレンジ色なのが特徴。

VITURE Oneのスペックは下記の通り。前モデルVITURE Oneと異なる箇所は太文字にした。

  • トラッキングカメラ:なし

  • 光学方式:Bird Bath

  • 解像度(片目あたり):1920x1080

  • ディスプレイ:SONY製マイクロ有機EL ※VITURE Oneはマイクロ有機EL

  • コントラスト比:100,000:1 ※VITURE Oneは50000:1

  • 最大輝度:4000nits(目に1000nits届く) ※VITURE Oneは1800nits(目に届く訳ではない)

  • 視野角:46° ※VITURE Oneは43°

  • PPD(画素密度):49 ※VITURE Oneは55

  • リフレッシュレート:120Hz ※VITURE Oneは60Hz

  • 重量:80g(実測値) ※VITURE Oneは79g(実測値)

  • 発売日:2024年

  • 値段:74,880円


やはり全体的にスペックが上がっている。
特に明るさやコントラスト比、リフレッシュレートなどの画質まわりが頑張ってる感。

個人的には画面サイズが若干大きくなってるのが嬉しい。
やはり大画面感があると同じコンテンツを見るにしても満足度が上がる。
それでいて重量がほとんど変わっていないのが驚きだ。


視度調整は左右の目バラバラで調節でき、0.0~-5.0Dの範囲に対応している。この中に収まってる人はメガネなしでARグラスを楽しむことができる。

範囲外の人でも度付きのインサートレンズを着ければOK。


メガネ型なのでもちろんツルは折り畳み可能(スピーカー付き)。

意外と外側にグワッと広がるので装着しやすい。


左側のツルにはボタンが3つ付いている。
一番左のボタンは調光ON/OFF &音量もしくは明るさの切り替えボタン。
右の二つは音量調整もしくは明るさ調整ボタン。

実は前モデルVITURE Oneではボタンの反応が悪く、音量と明るさをすばやく切り替えることができなかった。それに加えてARグラスを機器に接続する度に音量がMAXになるという謎の仕様(もしくはバグ)があったので、毎回耳が死んでいた。
音量下げようにもボタンの反応が悪いのでなかなか下げれない。非常に不快であった。

VITURE Proではちゃんと音が下がった状態を維持してくれるし、ボタンの反応もかなりスムーズなので満足度が爆上がりした。これだけで大分評価が上がるというか安心して使用できる。


ARグラスは今まで7台くらいレビューしてきたが、接続する度に音量MAXになる機種がちょいちょい存在する。
仕様なのか個体差なのかは正直よくわからんのやけども、シンプルに耳に悪いのでぜひともやめてほしい感。


ノーズパッドはXreal Air 2 Proのような、中が空洞でフワフワしたタイプだ。
個人的にはこのノーズパッドが一番装着感が良いと感じる。

VITUREシリーズのUSB Type-Cケーブルは独自の形状をしており、マグネット式で脱着する。
Xreal Airなどの場合はケーブルをツルの先っちょに直接ぶっ刺す方式なのだが、個人的にはマグネット式の方が好みだったりする。なぜなら寝ながら使いやすいからだ。

ぼくはARグラスを寝ながら使うことが多い。ケツ腰首の痛みや姿勢の悪さを気にせずにゴロゴロしながらゲームや映画を楽しめるのは最高や。

ただ、寝ながら使う場合は枕と干渉しないか気を付けないといけない。
干渉すると耳や頭が圧迫されて痛い。

その点マグネット式ならばケーブルがツルの先端ではなく横から生えてくる形になるので枕と干渉しにくい。よって寝ながら使用に最適。

ただし力をかけすぎるとマグネットが外れて画面が消えるので注意。

(ちなみにプレイしてるゲームは地球防衛軍5。めっちゃおもろくてオススメのゲーム)


VITURE ProはYouTubeでもレビューしてるのでよかったら見てください。
やはり映像付きのほうが分かりやすいしVITURE Oneとの比較もしやすいね。

※08:40 あたりからVITURE ProとVITURE Oneの比較



いろんな機器と接続(ARグラスの使い方)


①スマホ(iPad)と接続

レビュー動画のスクショになるんやけど、VITURE Proは画質がきれいです。
というかARグラスは基本的に全部綺麗。

↑はiPad Pro 11インチに接続した状態。
画面がそのまま目の前に表示されるって感じ。映像劣化も遅延もないので非常に快適。

しかもVITURE Oneよりも画面サイズ、リフレッシュレート、コントラスト比などのあらゆる画質系の性能が上がってるのでより満足度が上がってる。
これで寝ながらゲームしたりアマプラ見るのがやっぱり最高やね。


画面の明るさ比較はこんな感じ。(と言っても白飛びして良く分からんと思うけど)

VITURE Proになってより明るさを出せるようになった。
正直部屋で使うときはそこまで明るくすることはない。電気消して映画見る時とかは、むしろどれだけ暗くできるかのほうが重要だったりする(妙に明るいと目が疲れるからね)。

ただ外出先で使う場合は太陽がまぶしくて画面が全然見えない場面があるので、明るさ出せるのはシンプルに嬉しい。
新幹線で使うときとかがイメージしやすいと思う。

②PS5に接続

VITURE ProはUSB Typc-Cケーブルで機器と接続するが、HDMIケーブルなどで接続する場合は周辺機器のモバイルドックを使うとよい。

モバイルドックとは何か1文で表すと"モバイルバッテリーとHDMI端子とType-C端子の集合体"だ。
これがあればあらゆる機器に接続できるようになる。たとえばPS5とか。

この通りバイオRE4も目の前に表示できる。映像劣化も遅延もないので非常に快適。

③ニンテンドースイッチに接続

ニンテンドースイッチはTVモードにしてモバイルドック経由でVITURE Proと接続する。ちなみに携帯モードは対応してないようだ。

スプラトゥーンもこの通り。映像劣化も遅延もないので非常に快適。
ただしスプラの場合はジャイロでコントローラを操作するため寝ながら遊べないのがちょっと辛い。ソファとか座椅子とかと相性よさそう。


④PCと接続

PC接続もモバイルドックを使ってHDMIケーブルで接続するのが分かりやすい。

PC接続するとどういう感じになるのか気になると思う。
文字だとちょっと説明しにくいんやけどモニターが1個追加される感じになる(写真はVITURE Oneで接続したときのもの)。
つまりPCをモニター2枚(デュアルモニター)で使ってる人は3つ目の画面がグラス側に表示される。まさに仮想モニターやね。

ただし個人的にPC接続はあまりオススメしない。なぜなら使いにくいからだ。

・グラスとモニターの画面が重なって見づらい
・マウスが行ったり来たりでようわからんくなる
・立ち上げるフル画面ソフトがどの画面に映るのかよくわからん
・そもそもケーブルが短いから頭まで届きにくい

使うとしたら物理モニター全部外してARグラス1画面で使うのがよさそう。これなら立ち上げたPCソフトが必ずグラス側に表示されるからね。PCゲームもバッチリや。

この際VITUREのコントローラがあると尚良しって感じ。

正式名称はVITURE x 8BitDo Ultimate C Bluetooth コントローラー

PS5とかスイッチのコントローラをPCにペアリングしてもいいっちゃいいんやけど、その最中は元のゲーム機で使えないのがネック。毎回切り替えるのも面倒なのでコントローラがもう1個あると便利。

VITUREのコントローラはスイッチのプロコンに近いデザインで、ボタンの押し心地はPS5のDualSenseコンに近い感。ちょっと硬め。
バイブレーションがちょっとデカくて雑いのが気になるけど、それ以外に不満点はない。普通に遊びやすい。
何より5,480円とコントローラにしてはそんなに高くない点が嬉しいね。

ちなみにキーマウ(キーボード+マウス)だと寝ながら操作しにくいのがネック。なんか解決策あったら教えてほしい。


値段なりに満足度も高いARグラス

VITURE Proは74,880円と他ARグラスと比べたら1万円くらい高いけど、その分機能が多く、他ARグラスでできることが全て揃ってる。
前モデルから特に画質回りの性能が上がり、最大の不満点だった音量MAX問題も解消された。
正直値段がちょっと高い以外に欠点が思いつかない

視度調整機能がいらない、調光機能がいらない人は他メーカーのARグラスを選べばよさそう。
とにかく全部欲しい人はVITURE Proでよさそう。

今までARグラスはXrealが一番完成度高いと思ってたけど、VITUREも完全に追いついたと今回のレビューで感じた。

寝ながらゲーム映画したい人、新幹線や飛行機でPC画面見られたくない人とかはARグラス系のデバイスを1つ持ってるとQOL上がると思います。おすすめです。

これらのリンクから購入するとぼくにお小遣いが入ります!



最後まで読んでいただきありがとうございました!