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Oculus系VRゴーグルの歴史(DK1/Rift/Go/Quest)【VR】




こんにちは、なでしこ大和です⚔

Oculus系のVRゴーグルと言えば、

・Oculus Rift(S)
・Oculus Go
・Oculus Quest(オキュラスクエスト)

さらには、スマホを刺し込むタイプのGear VRなどがあります。

これらのVRゴーグルが作られた経緯や、“Facebookに買収“などのOculus史的なものを分かりやすくザックリと紹介していきます。

VRやOculusに興味がある人はぜひ参考にしてみてください👼



2012年7月 全ての始まり


アメリカのカリフォルニア州のパルマー・ラッキーさんらによってOculus(オキュラス)社が設立された。
これがすべての始まりです。

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引用:Wikipediaより


(めちゃくちゃ細かいところまで突っ込むと、2012年6月に開催されたE3というゲームの祭典でOculus Riftのプロトタイプのデモを行った
などのお話もあります)

E3 = Ectronic Entertainment Expo


2012年8月 元祖Oculus Rift



Oculus社はVRの開発者(デベロッパー)向けにKickstarter(アメリカ版のクラウドファンディング的なもの)を使って資金援助を募りました。

これがうまくいき、目標金額の25万ドルのおよそ10倍の240万ドルを調達することに成功します。

また、Oculus社はこのクラウドファンディングの300ドル以上支援した人に向けて、Oculus初のVRゴーグル『Oculus VR DK1(Development Kit 1)』を提供しました。


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引用:Wikipediaより


まさに元祖Oculus Riftの誕生です。


→Oculus DK1


2012年 当時でもVRゴーグルの研究・開発は世界中でちょくちょく行われていたようですが、

・コストが高い
・重い
・その割に性能が低い

といった感じで、あまり完成度が高いVRゴーグルの開発には成功していなかったようです。

そんな中、OculusはVRゴーグルに革命を起こしたのでした。



その方法は、VRゴーグルの内部に魚眼レンズを設置するという構造です。
こうすることで視界いっぱいにVR映像を広げることができます。

しかし、このままでは魚眼レンズによって映像が歪んでしまうので、映像自体を歪ませたまま表示し、魚眼レンズを通すことで正しい映像になるといった仕組みです。


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引用:Wikipediaより


この仕組みによって、安価なのに視野角が広いVRゴーグルを作ることに成功しました。

以降、魚眼レンズと歪んだ映像の組み合わせはあらゆるVRゴーグルの基礎になり、今日まで続いています。


2014年3月 新型発表


Oculus社は新型のVRゴーグル『Oculus DK2(Development kit 2)』を発表しました。

2014年7月に開発者向けに出荷を開始します。

→Oculus DK2


Oculus DK2はDK1の改良型です。

DK1の不満点だった解像度が1280x800から1920x1080に改善されています。
(PSVRと同じ解像度)
リフレッシュレートも60 Hzから75 Hzになり、よりなめらかな映像表現が可能になりました。

ディスプレイも変更されており、一般的な液晶ディスプレイから応答の早い有機ELになっています。


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引用:Wikipediaより


このようにDK2は全体的な改良が施されました。

しかし、まだまだ開発者向けキットなので、一般消費者には出回っていない状態です。


2014年3月 Facebookに買収


時は同じくして2014年の3月。
Oculusの最も衝撃的な出来事として、Facebookに買収されました。

SNSアプリで有名なFacebook CEOのマーク・ザッカーバーグさんがVRに目を付け、20億ドルでOculus社を買収しようとします。

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引用:Wikipediaより



この出来事は大きな波乱を呼び、Oculus社内部・外部で賛成反対に大きく分かれたようです。

退職する社員も新しく入る社員もいて、とにかくゴチャゴチャしたようです。
Oculus創設者のパルマ―ラッキーさんも、2017年3月に退職します(諸説あり)

こんな感じで、OculusはFacebookに買収され、以降のVR事業はFacebook内の一事業になるのでした。


2015年11月 Gear VR発売


Facebook(Oculus)は2014年にサムスン電子と提携を結びます。

そして、スマホを刺し込むタイプのVRゴーグル『Gear VR』を発売 しました。

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引用:Amazonより



Gear VRはGalaxy系のサムスン製スマホに対応に対応しています。

ただ、のぞき込むファインダー部分が狭いため、メガネユーザーからの不満の声が大きかったようです。


2016年3月 Oculus Rift 発売



今まで開発者向けだったDK2をさらに改良して一般消費者向けに『Oculus Rift 』を販売しました。

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引用:Wikipediaより


・より洗練されたデザイン
・専用のVRディスプレイ
・立体音響
・解像度の向上
(1920x1080→2160×1200)
・リフレッシュレートの向上
(75 Hz→90Hz)

などなど、全体的に性能が向上しています。


アウトサイドイン方式によって、外付けカメラ(センサー)によってプレイヤーの動きやコントローラの位置を認識します。


ただし、この時コントローラの開発が遅れていたようで、Oculus版のVRコントローラ「Oculus Touch」は発売されていませんでした。

2016年12月に発売されるまではXbox Oneのコントローラで代用していたそうです。



2016年はFacebook以外もVRゴーグルを相次いで発売した年でした。

HTC社とValve Corporationが共同開発した『HTC VIVE

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引用:Amazonより


ソニー・インタラクティブ・エンターテイメント(SIE)より『PlayStation VR

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引用:Amazonより



まさに「VR元年」と呼ばれた年でした(諸説あり)。



2016年11月 Gear VR第2世代の発売


この時、スマホを刺し込むタイプのVRゴーグル『Gear VR』の第2世代を発売しました。

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引用:Gear VR公式サイトより


前世代機の不満点であった"ファインダーの狭さ"を改善し、メガネをかけたままでも快適に使える用に改良されました。

視野角も96度→101度にアップしています。



2016年12月 Oculus Touch発売


VR専用コントローラ「Oculus Touch」を発売しました。

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引用:Wikipediaより


2018年6月 Oculus Go発売


ゲーミングPCも外部センサーもいらないOculus初のスタンドアローン型のVRゴーグル『Oculus Go』を発売しました。


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引用:Amazonより



2019年3月 Oculus Rift S発売


Oculus Rift Sは従来のOculus Riftよりも解像度や視野角など、全体的にスペックが向上しました。

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引用:Amazonより



さらにトラッキング方式が変更されており、外部センサーを用いてトラッキングするアウトサイドイン方式から、センサー自体がゴーグル前面に内蔵されているインサイドアウト方式に変わり、使い勝手が向上しました。


トラッキング方式の変更により、コントローラの形状も一新されています。

基本的にVR系のコントローラには輪っかのパーツがあります。
この部分から赤外線を飛ばして、それをセンサーが読み取ってコントローラの位置や傾きを認識しています。


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Oculus Rift Sはインサイドアウト方式になったので、カメラの位置が外側から内側に変わったので、それに合わせてより正確にトラッキングできるようにコントローラの赤外線装置の位置が下から上にやってきました。




2019年5月 Oculus Quest発売


さらに同年5月に『Oculus Quest』を発売しました。

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引用:Amazonより


2018年に発売されたOculus Goの後継機にあたります。

Oculus Goと同じスタンドアローン型でありながら、ゴーグル前面にカメラ(センサー)が4つ付いており、Oculus Rift Sと同様にインサイドアウト方式のトラッキングが可能になりました。

これによってコントローラもRift Sと同じOculus Touchを採用し、Oculus Goではできなかった6自由度の認識が可能になりました。

Oculus Goと比較してみると、
・解像度向上
(2560×1440→ 2880 x 1600))
・CPUパワーアップ
(Snapdragon 821→Snapdragon 835)

などなど、基本的なスペックも向上しています。


さらに、Oculus Questは大規模アップデートによって新機能がいくつか追加されています。

・素手を認識してコントローラなしで操作するハンドトラッキング機能
・Oculus QuestをケーブルでPCと接続してRiftシリーズのようにPCVR化させるOculus Link機能

などなど。
スタンドアローン型という縛りを超え、さらなる進化が止まらない状態です。



2020年3月 新型コードネームの確認


Oculus公式サイトの開発者向けページから、新型VRゴーグルとハンドコントローラーのコードネームが確認されました。

新VRヘッドセットのコードネームは「Oculus Del Mar」
ハンドコントローラーは「Oculus Jedi Controller」

という名前です。

ちなみにOculus系統のコードネームはカリフォルニア州のビーチか街の名前から付けられています。

例:
Crescent Bay :後のOculus Rift
Project Pacific:Oculus GO
Monterey:Oculus Quest



2020年6月 Oculus Go販売終了


FacebookはOculus goの販売終了を発表しました。
今後は6自由度に対応しているRiftとQuestにより注力していくとのことです。

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引用:Oculus公式サイトより



2020年7月 新型量産のウワサ


「Facebookが新しいVRゴーグルを7月末頃に量産に入る」らしいという情報が海外メディアより話題になりました。

キャプチャ

引用:UPLOAD VRより


果たしてこれが新型のOculus Quest2なのか、既存のQuestの改良型なのか、単なる既存の増産なのか…

公式からの発表が楽しみです!


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Questの発売からおよそ1年、初代DK1の登場から8年が経ちました。

新型のQuestへの期待が高まる中、今後のOculusの動向に目が離せません👼




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最後まで読んでいただきありがとうございました!