HTC全9種類(VIVE/Cosmos/Focusなど)を徹底解説【VR】
こんにちは、なでしこ大和です⚔
HTC系のVRゴーグルって4種類しかないと思っていたのですが、調べてみたらなんと9(10)種類もありました。
・HTC VIVE
・HTC VIVE Pro
・VIVE Pro Eye
・VIVE Focus
・VIVE Focus Plus
・VIVE Cosmos
・VIVE Cosmos Elite
・VIVE Cosmos Play
・VIVE Cosmos XR
・(Project Proton)
なので、今回はHTCシリーズそれぞれの違いを発売順に解説していきます。
基本スペックやPC推奨スペック、主な周辺機器なども掲載しているので、VRやHTCのVRゴーグルに興味がある人はぜひ参考にしてみてください👼
(noteにスキしていただけるとモチベーションが上がります!)
1 HTCの概要
HTC社は元々は1997年に台湾で設立されたスマホメーカーです。
「新技術に対して一番乗りで製品化する」という企業理念の元、VRゴーグルについても「スマホのような需要が生まれる可能性がある」と考え、VR事業を立ち上げたのでした。
2-1 HTC VIVE
引用:Amazonより
HTC VIVEは2016年にValve Corporationと共同で開発した最初のVRゴーグルです。
(Valve CorporationはSteamの運営で有名ですよね)
2016年と言えば、
FaceboookからOculus Rift
ソニー(SIE)からPSVR
そしてHTCからHTC VIVEというふうに、色々なところからVRゴーグルが発売された"VR元年"と呼ぶにふさわしい年でした(諸説あり)。
Oculus Riftと同様に、ゲーミングPCレベルのハイスペックなPCに接続して動作するタイプのVRゴーグルです。
基本スペックは以下のようになっています。
~基本スペック~
・タイプ:PCVR
・解像度:2160×1200
・ディスプレイ:有機EL
・リフレッシュレート:90Hz
・視野角:110度
・トラッキング:アウトサイドイン方式
・自由度:6DoF
・重量:555g
解像度・リフレッシュレート・視野角は当時発売されたOculus Riftと同じ数値です。
トラッキングにはアウトサイドイン方式を用いており、外部センサーを用いて顔や身体手の動きをトラッキング(認識)しています。
VIVE系の外部センサーは"ベースステーション"という名前で販売されています。
(1.0, 2.0の2種類があるので注意)
PCの推奨スペックは以下のようになっています。
~推奨スペック~
・CPU
Intel Core i5-4590 以上
AMD FX8350以上
・グラフィックボード
NVIDIA GeForce GTX 970 以上
AMD Radeon R9 290以上
・メモリ
4GB 以上
・インターフェース
HDMI 1.4 または DisplayPort1.2
USB2.0×1
・OS
Windows 7 SP1
Windows 8.1
Windows 10
PCの推奨スペックもOculus Riftとほとんど同じです。
HTC VIVEは後に新シリーズ(VIVE Cosmos)が登場し、2019年10月に販売終了したため現在では世に出回っていません。
2-2 HTC VIVE Pro
引用:VIVE公式サイトより
HTC VIVE Proは2018年4月に発売されたHTC VIVEのPro仕様です。
VIVEと比べて大きく進化した性能の一つに解像度があります。
従来機より画質が78%も向上しました(2880×1600)。
他にもハイレゾヘッドホンを最初から搭載していたり、ベースステーション2.0に対応し最大10m×10mにまでトラッキング範囲を拡大できるようになりました。
~基本スペック~
・タイプ:PCVR
・解像度:2880×1600
・ディスプレイ:有機EL
・リフレッシュレート:90 Hz
・視野角:110度
・トラッキング:アウトサイドイン方式
・自由度:6DoF
・重量:約765g
~推奨スペック~
・CPU
Intel Core i5-4590以上
AMD FX 8350以上
・グラフィックボード
NVIDIA GeForce GTX 1060以上
AMD Radeon RX 480 以上
・メモリ
8 GB以上
・インターフェース
DisplayPort 1.2 以降
USB 3.0 以降 ×1
・OS
Windows10
2-3 VIVE Pro Eye
引用:VIVE公式サイトより
2019年6月にVIVE Proのアイトラッキング機能が追加された新モデルが登場しました。
これにより体や顔の動きだけでなく、目の動きを認識できるようになりました。
それ以外の大きなスペック変化はないようです。
VIVE Pro Eyeは一般消費者向けではなく、エンタープライズ向けの製品となっています。
2-4 VIVE Focus
引用:VIVE公式サイトより
VIVE Focusは2018年頃に登場しました。
最大の特徴は、VRゴーグルを被ったまま自由に歩けるところです。
ゲーミングPCとの有線接続や、外部センサーによるトラッキングも必要としないスタンドアローン型(オールインワン型)と呼ばれるVRゴーグルになります。
2018年はVIVE Focus以外にも
・レノボからMirage Solo
・FacebookからOculus Go
などのスタンドアローン型のVRゴーグルが世に出た年でした。
他にも2019年に登場したOculus Questなどが有名です。
~基本スペック~
・タイプ:スタンドアローン型(オールインワン型)
・解像度:2880×1660
・ディスプレイ:有機EL(AMOLEDディスプレイ)
・リフレッシュレート:75 Hz
・視野角:110度
・トラッキング:インサイドアウト方式
・自由度:6DoF
(コントローラは3DoF)
・重量:約681g
・CPU:Snapdragon835
2-5 VIVE Focus Plus
引用:Amazonより
VIVE Focus Plusは2019年4月に発売されたVIVE Focusの後継機です。
コントローラーが6DoFに対応し、前世代機ではVR空間の回転しか認識されなかったものが前後・左右・上下・回転に対応するようになりました。
CPUはSnapdragon 835を搭載しており、前世代機と処理性能は同じと思われます。
~基本スペック~
・タイプ:スタンドアローン型(オールインワン型)
・解像度:2880×1660
・ディスプレイ:有機EL(AMOLEDディスプレイ)
・リフレッシュレート:75 Hz
・視野角:110度
・トラッキング:インサイドアウト方式
・自由度:6DoF
・重量:??
・CPU:Snapdragon835
2-6 VIVE Cosmos
引用:Amazonより
VIVE Cosmosは2019年10月に登場したHTC VIVEの新シリーズです。
VIVE系のようにPCと接続して動作するタイプのVRゴーグルになります。
VIVEからの大きな変化は、トラッキング方式がインサイドアウト方式になったことです。
ゴーグル前面にセンサーがついているため、外部センサーを必要としなくなりました。
VIVE Cosmosにはバイザー部分とゴーグル部分との間にヒンジがあり、上下に可動させることができます。
フリップアップ構造により
・かんたんに周囲を確認できる
・顔にフィットさせやすい
などのメリットがあります。
さらにはフェイスプレートが取り換えることで、後述するCosmos Eliteなどの別形態に換装することができます。
~基本スペック~
・タイプ:PCVR
・解像度:2880 × 1700
・ディスプレイ:液晶
・リフレッシュレート:90Hz
・視野角:110度
・トラッキング:インサイドアウト方式
・自由度:6DoF
・重量:約650g
~推奨スペック~
・CPU
Intel Core i5-4590以上
AMD FX 8350 以上
・グラフィックボード
NVIDIA GeForce GTX 1060以上
AMD Radeon RX 480以上
・メモリ
8 GB以上
・インターフェース
DisplayPort 1.2 以降
USB 3.0以降×1
・OS
Windows10
2-7 VIVE Cosmos Elite
引用:amazonより
VIVE Cosmos Eliteは2020年3月に発売されたVIVE Cosmosの上位版になります。
基本性能は無印Cosmosと変わりませんが、最大の特徴はインサイドアウト方式を廃止して、VIVEの頃のアウトサイドイン方式に戻したところです。
外部センサー(ベースステーション)が必要になるので設置や設定の手間がかかってしまいますが、代わりに高精度で広範囲なトラッキングに期待できます。
フェイスプレートを換装できる特徴を活かして、無印cosmosをElite化させることも可能です。
~基本スペック~
VIVE Cosmosと同じ
~推奨スペック~
VIVE Cosmosと同じ
3 今後発売予定のVRデバイス
3-1 VIVE Cosmos Play
引用:UploadVRより
Cosmos PlayはVIVE Cosmosのエントリーモデル(廉価版)になります。
トラッキング用のカメラを6基から4基に減らしてコストダウンされています。
一般消費者向けではなくエンタープライズ向け(博物館・教育)となっております。
3-2 VIVE Cosmos XR
引用:UploadVRより
Cosmos XRは現実空間に仮想の情報を重ね合わせるMR(複合現実)体験を可能にするモデルになります。
前面にパススルーのための高精細・広角ステレオカメラを追加しているのが大きな特徴特徴です。
これらは一般消費者向けではなくエンタープライズ向けのようです。
3-3 Project Proton
HTCが2020年2月頃に、2種類の次世代VRヘッドセットのコンセプトを発表しました。
・オールインワン型
引用:UploadVRより
オールインワン型はワイヤレスでの稼働を想定したスタンドアローン型とされています。
オールインツー型
引用:UploadVRより
オールインツー型はケーブルでスマホに優先接続することを想定したモデルのようです。
3 周辺機器
3-1 VIVEトラッカー(2018)
引用:Amazonより
VRChat等でフルトラッキングをする際に必要になるトラッカーです。
3-2 ベースステーション2.0
引用:Amazonより
対応デバイス
・VIVE Cosmos Elite
VIVE Pro Eye
VIVE Pro(VIVE Pro マクラーレン限定仕様を含む)
VIVE Pro (アップグレードキット)
VIVEトラッカー(2018)
VIVEコントローラー(2018)
3-3 VIVE Cosmos 外部トラッキング・フェースプレート
引用:Amazonより
VIVE COSMOSのフェイスプレートを交換することでSteamVRトラッキングシステムに対応させることができるアクセサリーです。
VIVE Cosmos 外部トラッキング・フェースプレート公式サイト
参考になれば幸いです👼
(間違えてるところがあればぜひコメントで教えてください!)
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最後まで読んでいただきありがとうございました!