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えこひいき

 えこひいきってよくないって学校で習いました。

 えこひいきって、差別するとか平等じゃないとかって言う意味だったと思いますし、えこひいきはダメですよって教えてもらう。


 担任の先生がえこひいきなんかすると、すぐにクラスの話題になる。「あの先生は、すぐにえこひいきする」とか「あの子は、先生にえこひいきされている」とか。


 小学生のとき、友達の正博くんと信田くんと3人で先生に怒られたことがあった。なんでなのか理由は忘れたけど、ぼくらよりもっと上の学年の怖い先生だとうわさの先生に怒られた。廊下に3人並んで立たされて、その怖い先生の登場を待つ。

 まだ小さい学年だったぼくは、ブルブル震えていたんだけど、案外あっさりおさまった。


 あぁよかった〜、って思っていたら、正博くんが「ラッキーだったね!」って。「ほんと、よかった〜」って、ぼくが言うと、「ちゃうで。あれは信田と一緒やったからやで。ぼくら2人やったらひどい目にあってる」「そうなん!」「そうやで!知らんの?」「知らん」「信田ってPTA会長の息子やん!」


 たしかにそうだけど・・・。

 これが、えこひいきの実体験でした。
 びっくりしましたね。

 こんなところにえこひいきが落ちてるなんて。


 子ども心にそんなもんはないんだって思っていたのに、びっくりでした。
ウルトラマンも仮面ライダーもえこひいきなしに助けてくれる。でも学校の先生は違ったのでびっくりでした。

 いやぁ〜いい学校だったなぁ笑


 でもね、そもそもえこひいきというか、平等に均等にっていうのが間違っていて、例えば、ホームラン40本のバッターと、守備がめちゃくちゃうまいセカンドの選手は同じではない。


 ホームランバッターがえらいとか守備がうまいセカンドがえらいとかもない。あまり得点が取れなくて、ホームランバッターがほしいチームからはホームランバッターは重宝されるだろうし、守備が穴で、いつも大事なところで競り負けるチームだと守備がうまいセカンドは重宝するだろう。


 例えば、右の腰が痛い人だったら左の腰をかまう時間があったら、右の腰を余計にしてほしいって思うだろうし、両方の肩が凝るんだって言う人でも、細かく聞いてみたら、最初に左が凝ってきて、とかってある。

 そもそもみんな同じ、均等に、平等にが間違いなのだ。


 右の腰が痛い人に対して両方の腰を操法してしまうと、チャラになる。せっかく右の腰がよくなろうとしたのに、元に戻ってしまう。


 ほんとうに、腰が痛い人のことを考えてあげるとしたならば、右の腰だけえこひいきしたほうがいいのだ。


 骨がゆがんでますね〜っていうのも、両方やると元に戻ってしまう。余計なことはしないほうがいいのだ。


 ほんのちょっとのえこひいきは必要なのだ。

 とはいえ、どうしても均等に、平等にを求めてしまう。

 わかっていても求めてしまう。


 正直に言うと、じぶんがえこひいきされる場面を望んでしまう。

 誰かがえこひいきされるのはよくない。でも、じぶんにはえこひいきしてほしい。


 それもいい感じで偏っているから、おそらく真実なんだろう。


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