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人材教育と整体

つい先日のことですが、とある会員さまから相談されたことです。


その方は(仮にAさんとしましょうか)会社にお勤めになられていて、勤続年数が数十年というベテランの方です。とはいうものの年齢的にもまだお若くて、現場としてもバリバリと活躍しておられます。

Aさんは仕事の成績もよく、名目上は管理職とまでは行かないものの役職的には若い社員を教育する立場におられます。

最近のご時世というのは何でもかんでもハラスメントになります。○○ハラスメントなんていう言葉に管理職や教育する側の方がハラスメントを受けているというわけのわからない状況になっている。

お互いにお互いがハラスメントなのだから、どちらにしてもものごとが進んでいくはずがないのです。

といったようなご時世ですが、Aさんもどのように若手の社員に接して、指導していったらいいのかわからない。

整体に来て、そういう相談をするのも大したものです。背骨の反応をいちいちぼくがお話しているのを聞いていて、相談しようということになったようです。

Aさんの職場は女性が活躍する職場のようでして、管理職や経営関係の数名の男性社員以外は女性社員。Aさんは現場で何人かの女性社員を指導し統括しておられます。どのように現場でのふるまいや顧客に対する対応を指導していけばいいのか、といったところです。

観たこともない人の相談をこちらも受けるのですし、Aさんもどういった相談を具体的にしたらいいのかわからない。


整体では背骨の感受性によって、その人の反応形式や対応、ものごとの受け取り方を判断する方法があります。体癖論と言われているもので、背骨のどの部分に反応が出やすいのかによって、その人ひとりひとりの反応が変わってくるのです。

たとえばあることを決断しないといけないとしましょう。決断と言っても、ぼくたちは日々日常でいろんなことを決断しています。選択と決断を繰り返しているのです。そしてそれに基づいて実行する。単純にいうと、今日学校に行くのか、今日会社に行くのか。そういったことも選択し、決断し、実行します。「今日は学校に行かない」そう決断した人は学校を休むということを実行するのです。

それはそうとして、その基準と言いますか、その人が判断基準として大事にしていることがあります。それがわからないとどうしてその人がそういう判断をするのか、そういうふうに受け取ってしまうのかがわからなくなります。


仮にBさんとしましょう。Bさんは腰椎2番という骨がよく動くタイプの方です。整体の体癖論で言うと左右型といわれるタイプに分類される人です。

左右型のBさんは何事においても判断基準が好きか嫌いか。好きなことは時間を忘れてでもやりますが、嫌いになったら見たくもなくなります。目上の人から注意されて、指導を受けていたとしてもその受け取り方は好きか嫌いか。言い方が好きじゃない、単にそれだけの理由で話を聞けなくなったり、指導を受け入れられなくなります。

そんなBさんのかばんの中はぐちゃぐちゃ。かばんを覗き込むと中身はカオス状態です。何やらたくさんのものがぐちゃぐちゃに入れてあります。こりゃ何が入っているかわからないだろう、と思いますが、Bさんはそのかばんの中から迷うことなくチョコレートを出して、口にほおばります。

ん?と思って観ていると、今度はメモ帳をサッと出して何やら書き始める。不思議に思い、「Bさん、わたしにもチョコレートくれる?」と言うと「はい、どうぞ。これ美味しいですよね!」なんて言いながら出してくる。どうしてあのかばんの中から目当てのものを取りだすことができるのだろう?と思います。

左右型という人はそういう人。整理整頓は苦手です。自分では整理整頓ができていると思っている。しかし、たいていが左右型の家に行くと開けてはならない部屋がある。ものを押し込めて隠しているだけの部屋があります。

そういった人は左右型の傾向性が強く、物事の判断を好き嫌いでしがちです。とはいえ、ネチネチネチネチすることも得意ではないので意外とあっけらかんとはしています。

好きなことは時間を忘れて・・と言いましたが、おなかが減ったらやりません。左右型に対して何も食べずに没頭するということはあり得ない話です。かならず何かを口にしたり、ランチの時間は確保します。

左右型は生きるために食べる、というよりは食べるために生きる、というくらい食べることが好きです。
朝や午前中の仕事をしている段階で、夕食のことを考えているような人は忘年会や重要な会食の幹事以外だとすると、左右型の人でしかありえません。

左右型は文字や文章よりもイラストなどに対する感受性が強く、左右型にはイラストやカラーを多く用いた冊子などを利用すると理解しやすい。そういったもので表現させると作成している段階で頭の中に入ってきやすいです。

そもそも文脈とか脈絡はない左右型ですから、一見するとごちゃごちゃしたイラストが左右型にしたら案外整理されて理解しやすいものだったりします。

Aさんは整体に来られて、そういったお話を興味深そうに聞き入っておられましたが、どうなるのでしょうか。Aさんの工夫も楽しみですね。


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