見出し画像

不安と恐怖をあきらかにする

不安と恐怖が支配する2020年、ということを今年一年はずいぶんと、何度もnoteでも書かせていただきましたが、12月になって、今年もそろそろ終わりだな、という様相になってから、また再び不安と恐怖がやってきています。

世界の情勢に比べますと、なんとなく日本はのんびりとしているようにも思えるのですが、個人のレベルでいうと、個人差はあるものの、ずいぶんと不安と恐怖が蔓延してきている、という印象を受けます。

その方向性が単に「怖い!」「不安だ!」「これからどうしよう!」という性質のものならわかりやすいものですが、それが急に怒りやわけのわからない正義感になって現れるから困ったことになります。


これはぼくが妻と子どもと夕食を食べに出かけた店先でのことです。

持病をお持ちという男性。近くの席に座った男女入り混じった何人かのグループで会食されていました。何となく会話が耳に入ってきました。

その瞬間までは落ち着いて話をされていたようなのですが、急に激高されます。その場にいた誰にということもなく声を荒げられる。「これからの社会はどうなるんだ!」「若者は何を考えている!」「これからの子どもたちにどうやっていくつもりだ!」といった状態です。

ぼくは何となく家族に目配せで「怒っているね」「こっちに来ないといいね」「一緒にいる人も迷惑だろうな」という感じで過ごしていたんですけど、この男性のいくつかの言動で「この人は怖いんだな」ということがわかりました。

自分が不安と恐怖に襲われているから、その力の発散する方向が怒り、そして未来の子どもたちを憂い、社会に対する不満を言う。そういった方向性で発散しているのです。


目に見えない不安や恐怖というものは確実にこの一年間、われわれの中にありました。それは感染症が怖いとか平気だということではなく、2020年庚の子の年というのは不安や恐怖という感情が世界を包む一年だったからです。

五行でいうところの水。水の五行が現す感情は恐怖です。恐怖というものが2020年の世界には蔓延していました。恐怖という感情を引き起こす現象が起こっていました。それに対して「平気だよ」というポーズをしている人にも当然ながら恐怖はやってくるのです。

単に「怖いね」ってやっているほうがよっぽどマシで、怒りや正義感という風に別の形で表れてくるとわかりにくい。一見していいこと言っている、いいことやっている風に見えてもその原動力は恐怖なのです。

溜まりに溜まって、鬱屈した感情は別の形となって表現されます。恐怖が怒りに転換するのもややこしいですが、恐怖が体調不良や別の病気となって現れるのも困ったことです。

そうなる前に鬱々とした感情をさらっと解消してくれるといいと思うのですが、なかなか難しい世になっていきそうですね。


いままだ2020年です。これからもしばらくは不安と恐怖という感情があります。これは時空にあって、不安や恐怖というエネルギーがあるので、ある意味でしょうがない部分でもあります。

こういったときに無理やりポジティブシンキングなんてやると脳がゆがみます。感情がふたをされ、ただただうっ滞していくだけです。


いい方法を提示しておきます。

不安や恐怖の感情がある、そういった感情に包まれていることを認識すること。知ること、理解すること、認めること。これだけでも得体のしれない不安や恐怖から離れることができます。

具体的に何が不安で、何が怖いのかを洗い出すこと。得体のしれない不安や恐怖はいつまでも追いかけてきますし、取りついて離れようとしません。その不安や恐怖がどういうものなのかを、わかる範囲であらゆる角度から観察してみましょう。

ある人なら「持病がある。感染するとリスクが高い。これから感染は増えていくだろう。自分の命はどうなるのだろう」という不安があると認識することです。そのうえで「感染リスクはどこにあるのか。感染で亡くなった実際の数は。普段の風邪やインフルエンザとどこが違うのだろう」など、不安や恐怖のもとを調べて行けばいいのです。

ある人なら「これから先の収入はどうなるのだろう。仕事はこの先もあるのだろうか。収入がいくらあったら大丈夫なのだろうか。いまの収入からの支出で無駄なところはないだろうか。そういえば携帯電話の通信費が安くなるらしい」という感じです。


どのようにあがいても隠しても不安や恐怖といった感情は2020年の世界を支配しています。得体のしれない不安や恐怖というものが一番やっかいです。不安や恐怖の相手がわかれば、形がわかれば、どうにか対処できると思いませんか。


本日もお読みいただき、ありがとうございます。



読んでくださってありがとうございます。とてもうれしいです。