藤岡幸夫のオールフレンチプログラム~名曲全集182~一流のオーディエンスを目指して
これも、ここに書こうと思いながら、年を越してしまいました。サボったな~。
12月3日(日)、ミューザ川崎で東京交響楽団の定期公演、名曲全集、14時より。日曜日のマチネは、寒いこの季節にはとくに嬉しいですね。夕方帰宅できて寒くなくて寒がりには助かります。
今回は、藤岡幸夫指揮のオールフランスプログラムです。フォーレ2曲に休憩後にラヴェル2曲。
いつもながら、お安い席ですからパイプオルガンがこんな風に見えます。
一曲目は、フォーレのパヴァーヌ(合唱付き)。洗練され、美しい。たった7分の曲です。あの美しい虹が空に現れ、あっといに消えてしまうように、美しさに揺れる私の心を残して消えてしまいました。もう一度聞きたい。
レクイエムの響きは内省的で神秘的。とにかくとにかく、美しい。これは、若い時にコーラスしようとして挫折した苦い思い出があります。メロディにハモるのではなく、全体の響きを狙うところでしょうが、私の拙い力量ではとても無理でした。
ちょっと恥ずかしい思い出ではありますが、当時はこの内省的な魅力がわからない幼さだったのだから仕方ない。今になり、しみじみと感動します。年を取るのも悪くない、と、時々思います。
後半は、ラヴェルのラ・メール・ロワ。組曲それぞれの可愛らしさ、優雅さ、楽しさ、キラキラでお洒落。一つ一つが短いからやっぱりこういうのも、あっという間に終わってしまいます。
そして、そして期待のボレロ。これがもう、圧巻でした。ぶっ飛びました。
テンポは早めなためか、明るくアクティブ。ボレロって、こんなにワクワクな音楽だった?オケの真ん中にスネアドラム。やっと聞こえるピアニッシモから始まり、弦楽器はずっと演奏してるけど演奏法が様々に変わる。管楽器と弦で次々とソロが入れ替わる。スネアドラムの刻むリズムは淡々としながらも、2つのメロディの繰り返しなのにセクシー。そして、ワクワクとクレッシェンドして行くのでした。トロンボーンの大活躍にさらにクレッシェンド。ガツガツとフォルテシモに爆発的に終わる。藤岡幸夫さん、凄い。こんなボレロ、期待以上のボレロ。ありがとうございました。興奮しました~。
ボレロも、短い曲ですね。なんだかどれも短くて、中身が濃くて、たっぷりしたコンサートでした。
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