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ノッテングヒルの洋菓子店(映画レビュー)

ノッティングヒルの恋人の続編じゃあありません
多種多様な国から来た人たちが、暮らす街、ノッティングヒルを舞台にしたイギリス映画です。

物語の展開は予想の範囲内で凡庸ですが、それだけに安心して楽しめます。ネタバレ少々あります。

さて、ノッテングヒルは多種多様な国から来た人達が暮らす街とのことですが、あくまでもイギリス人からみた多種多様な国です。イギリス人はいつも同じものを食べていると聞きます。どのお店にも似たようなメニューで、お茶を飲むのがやたら好きな癖にケーキがメチャクチャ甘くて繊細じゃない、、、というイメージ。ああ、偏見ごめんなさい。行ったこともないし、一人もイギリス人の友達もいません。あくまでもイメージです。文化は好きで、特にビートルズとウィリアム・モリスを生んだのは、リスペクト!

と、話はかなりずれました。

とにかく外国の食べ物を受け入れないイギリス人の中に暮らすことになると、異国から来た人たちはイギリスの食べ物に合わせなくてはならないのです。

だけど、サラという一人の女性が亡くなり、親友、娘、母を亡くした3人が、サラが夢見た店を作ろうと動き出す。そこへシェフ候補が現れ、店は現実的になって行く。お店を奮闘の末になんとかお店をオープンしたは良いけどお客さんはさっぱり。で、考えたのは、、、。

また、ミシュラン星2つのシェフがなぜこの店に関わろうとしたのかというサイドストーリーが絡みます。これもちょっと凡庸だけど、シェフのマシューが素敵だから許す(笑)。

キーパーソンになるお客さんが日本人です。彼女が好きなお菓子に違和感があるけど、まあ、そこは目を瞑りましょう。私が好きな自分の国のお菓子は何かな?豆大福?最中?羊羹?あんみつ?しかも、岡埜栄泉の豆。きねやの最中。虎屋の羊羹。銀座若松のみつ豆。とか(笑)、頭の片隅でイメージを膨らませながら見ていました。そんな風に思った方も多いと思います。

映画の原題はLOVE SARAH。日本では馴染みにくいから邦題が要るとは思うけど、サラの店とか、サラへの愛とかいうのは、どうでしょう。ノッテングヒルの、、、というと、続編かと誤解されてこの映画の本当の魅力が分かりにくくなりそう。

様々なお菓子が美味しそう。お菓子が出来上がって店に並ぶシーンはワクワクします。お菓子も重要なキャストになっていますね。

また、それぞれのメインメンバー(サラの母、マシューなど)の住む家のインテリアも素敵。流石、ウィリアム・モリスの国です。
お菓子にインテリア。イケメンマシュー。ぶっちゃけ女子に嬉しい映画ではあります。そして、イギリスらしい地味目な映画だけど、楽しい小品でした。