渦
前の恋人が目の前から居なくなった時、彼以上に個性的で美しい人間は現れないだろうと思っていたが現れたのである。
しかし彼はあまりにも強烈な個性をもっていて、とても整理して書くことが出来ない。これが小説なら設定を詰め込み過ぎているだろうと思う。もう、めちゃくちゃである。
しかも本人は自分はとるに足らない醜い人間だと思い込んで自負自身を憎んでおり、自らをひどく傷付けるような行為をしていて見るに耐えない。
ほんとうにやめてほしいと思うと同時に、苦しむ姿が魅力的だとも思う。昔見た映画で少女に取り憑いた悪魔が、何故そのようなことをするるのだ?と牧師に問いかけられた時「苦しむ姿が美しいからだ」と答えたが、その気持ちが少し理解出来てしまった。
彼はおそらく私をまだ恐れており疑っている部分もあるがきっと彼には私が必要だと思う。
お互いに感情的に剥き出しで言葉をぶつけ合い、一体私たちはどこに向かおうとしているのか分からないが「どこにもいかないで、そばにいて」と言われてしまった。そう言われたらそうするしかないじゃない。
せめて私が彼にとっての安らぎになるように祈るしかない。うまくいくかしら。
バツイチ年増へのサポートっていやらしい響きですよね。それが言いたかっただけです。