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たーちゃんとアメリカと夢 16 英語がやばいです。の巻

アメリカに来て25年。ほんまにやばいは何度も何度もやって来ましたが、これが “初ほんまにやばい“ でした。

たーちゃんはそれまで、英語が通じなかったらどうしようと心配した事が無かったんです。ちょっとは心配したら、もっと英語が上達したんでしょうけど、きっとなんとかなるっしょ!と、楽観的に考えていました。いや、な〜んにも考えていなかったんです。

いや、しかし、かなりやばいよ。たーちゃんの英語。

カタカナは英語じゃない。

ルームメイトに聞いた。

「コンセント何処?」
「コンセント?」
「そそ、これ凹 インするー。」
「あぁ、アウトレットね。」
「アウトレットは安いお店ちゃうん。」

ある日のお店では、

「あの、ホッチキスありますか?」
「?」
「ハッチキス」「ホーチキス」「ホッチキース」
「???」

ホッチキスはステイプル。何だそりゃ。

またまたルームメイト。

「今日さ、パーカー(フディー)のチャック(ジッパー)が壊れたから買い物に行ってん。トレーナー(スウェットシャツ)も買ったし、学校に行く用のリュックサック(バックパック)も買っちゃった。可愛いピアス(イヤリング)もいっぱい売ってた。お昼はハンバーガーとフライドポテト(フレンチフライ)食べてん。帰りにスーパー(グローサリーストア)に寄って、マニキュア(ネイルポリッシュ)とヘアゴム(ヘアタイ)(ちなみに輪ゴムはラバーバンド)も買った。モールでアンケート(サーベイ)に答えたら車が当たるって言ってた。今日は暑かったから車のハンドル(ステアリングウィール)がめっちゃ熱くなってて、クーラー(エーシー)(又はエアーコンディショナー)ガンガン付けてん。ところで、このダンボール(カードボードボックス)は普通ゴミ(ガーベッジ)?」

恐らく、たーちゃんだけではなく、ルームメイトも

こりゃ、やばいな。

と思ったに違いありません。

現在のたーちゃんの英語力もちょっとだけ進歩したくらいで、そんなに変わりません。それでも怒ったり、酷いことを言われたりしませんでした。言われてたかもしれないけど、通じてないよ。

皆んな優しいんです。たーちゃんにも分かる様に話してくれるし、助けてくれるし、理解しようと一生懸命になってくれる人ばかりでした。こんなやばい英語力でしたが、誰も見放さず応援してくれました。

無謀にも一歩踏み出して得たものは、沢山の優しい気持ちでした。ありがたいです。

でも、もうちょっと勉強しようか。

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