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脳内の平子さん

 納豆ご飯が大好き。「白米と乗せるもの」ランキングがあるのだとすれば、納豆が断トツの1位だ。食べる直前まで冷蔵庫で冷やしておいて、冷えた状態で白米に乗せる。白米の熱と相まった状態で食べた瞬間、つい顔をあげて唸ってしまう。

 今日も納豆を食べた。日によっては一度の食事でご飯を2杯おかわりして、納豆も2パック消費することもあるが、少し太ってしまったのでご飯を1杯に制限している。
 白米そのものの味も大好きなので、1杯とは言いつつも、少し多めに白米を盛って、納豆を乗せる前に白米を味わう。
 それから、納豆の時間。納豆を冷蔵庫から持ってくる。蓋を開けて、タレとカラシを入れる。かき混ぜている途中で、冷蔵庫にネギがあったことを思い出した。「あとで入れよう」と心の中で独り言。納豆に混ぜるものの中でネギが一番好きだ。ネギを入れるときは、いつも納豆を混ぜ終わったあと。ネギの存在も薄くさせたくなくて、ネギを入れたあとは数回だけかき混ぜて終わり。

 いい具合に納豆を混ぜたところでご飯に乗せる。さあ食べるか、というときに僕は「ウォ〜〜!!!」という大きな声を上げた。
 ネギを入れ忘れた。テーブルの上まで持ってきて、あと入れるだけだったのに。ネギが冷蔵庫にあったら絶対入れるのに。冗談抜きで、頭を抱えて突っ伏した。悔しい思いが込み上げてきたが、自然と「あぁ〜〜〜次納豆食べるときの楽しみ増しちゃったじゃん」と独り言を言って気分を転換していた。
 なんだこのめっちゃ良い考えは。いつもの僕なら「あぁ〜〜〜」で悔しがって終わりなのに。アルコアンドピースの平子さんが言ってくれそうだな、と脳内が驚いていた。

 なぜ脳内に平子さんが誕生したかわからないけど、平子さんが居てくれることで人生の豊かさを増すことができる気がする。
 占める範囲は狭いけど、完璧にこなしたいという考えがあって、それに達しないと今回みたいに「あぁ〜〜〜」となって落ち込むことがある。そんなときでも、平子さんに頼って解決していけばいいんだ。

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