見出し画像

20年分の想いと恋愛観 その⑤

彼女の両親が帰った後
父に連れられて、母の家に行った。


母にも経緯を話し、今後の事を考えた。

ただ、誰も僕や彼女を責めなかった。
それがすごくホッとしたような
寂しかったような気がした。

ただ、母だけは

自分の気持ちを優先して彼女のフォローをせずに居たことを叱ってくれた。

キツイ言い方では無かったけど
女の子の身体は妊娠中目に見えない変化が凄まじいスピードであるのだからと…。

次の日、彼女のお母さんに呼び出された。

本心ではどうしたいのか?
といった事を聞かれたように思う。


一晩では勿論結論が出る訳ではなかったけど
素直な胸の内を伝えた。


高校生、仕事、子供、彼女。
全てのものを背負うのは
不安なこと…。
ただ、それが「嫌」なわけではなく、「不安」だということ。
そして彼女と何一つ話せていないこと。
彼女と会って話しをして決めたいと。


ただ、もし処置をするのなら時間的猶予があまりないからと
彼女のお母さんの中では
すでに答えは1つだったのかなと思う。


次の日から毎日彼女の家の前で
彼女が出て来てくれるのを待った。

家の近くに着くと
話せるタイミングが来たら出てきてほしいと一通だけメールをした。


バイト終わりに学校へ行くぎりぎりの朝方までずっと待ち続けた。

毎日ほぼ食べず寝ずに通い詰めて2週間位たったころ




気付いたら僕が倒れていた。



この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?