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3年半の本気の恋と虚脱。Heartache...⑦ 心の容量。

彼女のメンタルは
一向によくはならなかった。

時々、脆く壊れそうにも見受けられた。


僕に何も返せないと
泣きじゃくる彼女の頭を撫でながら


あなたから沢山の愛情を貰ってるから何もいらないんだよ。

と伝えた。
1ミリの嘘もない言葉だった。


見返りなんて何もいらない。
彼女と過ごす時間のすべてが最大の幸せだったから。
本心からそう思っていた。


心が溢れそうでも、壊れそうでも
彼女との時間は
何より大切な刻だった。


そんな時間が一年くらい続いたのかな。


バックパッカーの彼女が帰国するであろう
年になっていた。

年明け二人で初詣に行った後に
勝負の年やね。
と一言だけ伝えた。


その時に不安そうな顔を一瞬だけ見せた彼女に
何も言ってあげれなかったことを
今でも申し訳なく思う。

いつも。もうね、(心は)決まってるから。
とだけ伝えていた。

でも、もっとキチンとした言葉にするべきだったんだよね。
「帰ってきたらちゃんとお別れをして
あなたの側に居させてください。そして結婚して下さい」って。
きっと中途半端な言い方が余計に傷つけてしまったんだよね。


でもこの時僕は、これ以上彼女に負担をかけないように
自分だけで全て解決しなきゃ。
と心に決めて、そっと蓋をした。
どんな些細なストレスも与えたくなかったから。


その後 

彼女が
一人暮らしをすると言った。


一人暮らしのリスクと体調のバランスだけは
気をつけてね。と背中を押した。

決めたら早い彼女の動きに
心の中で
これで環境が変わって元気になったらいいなと思った。


引っ越しが済み

部屋を片付けた彼女に

頑張ったね。偉いね。
安心出来る場所が作れたね。

と伝えた。

帰り際に少しだけ泣いていた彼女のおでこに
そっとキスをして
またすぐに週末に来るよと
彼女の家を後にした。

いつも通り「またの」っと言って。


彼女の様子が心配だったので
2日後、週末まで待つことなく
彼女に会いに行った。


この日は凄く元気だったので
少し安心した。

次の日も仕事だったので
ご飯だけ一緒に食べて帰った。



ここからしばらく元気な様子だった。
そう思いこんでいた。

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