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3年半の本気の恋と虚脱。Heartache...③ 関係性。

「好き」と言われてから
ずっと毎日がキラキラしたものになったていった。

会う頻度も増え、
電話する機会も増えた。

最初は10個も下の彼女にどう触れてあげればいいのか
距離感が難しかった。

ううん、ホントは恥ずかしかっただけなんだろうね。


二人で遠出したり、近くの海で話したり。
そんな中で、いつの間にか年齢差が気にならなくなっていた。

(何だ、ちゃんとカップル出来てるやん)

と一人ホッとした自分が居た。


そんな折に、
地元の親友の結婚式の幹事を頼まれた。
打ち合わせの時に
皆で「マッチングアプリ」入れてみよう。
となった。

勿論、その場のノリである。
ふらっとインストールする。


画面に見たことのある人が出てきた。

10歳下の彼女だった。


好きと言われてすぐくらいに
そういえばアプリどうしたの?と聞いたら
あなたと会えたから消したと言われていた。

なので僕も消していた。

動揺してその場の皆の空気を壊したく無かったので
スッと、トイレに立った。



トイレで大きく深呼吸をして
この2、3ヶ月は一体何だったんだろうと考えた。
隣で笑って、何度も好きと伝えてくれる彼女は
とても素直な子だと感じて居たし
そう信じきっていた。


でもアプリからの出会いなんてこんなもんかと
顔洗って皆の元に何食わぬ顔で戻った。

打ち合わせの内容なんて頭に入るはずもなく
モヤモヤしながら

帰路につく。


好きと言われて勝手に舞い上がっただけで
返事を待たせているのは僕だ。


彼女と正式に付き合ってるわけではない。
「それ」が全てなんだと思った。
ここから半年以上、彼女がアプリを続けているのを
知りながら見てみぬふりをしていた。

前回書いた通り
心変わりをしたら新しい恋に踏み出しても構わない
と伝えていたからだ。

その機会を奪う資格なんて僕にはないと思っていたから。


それでも、いつの頃から
会うたびに
真っ直ぐ好きと伝えてくる彼女の言葉だけを
信じようと決めた。
言語化しにくいような自分の中のモヤモヤ感より
彼女の伝えてくれる「言葉」の一つずつを信じてみようと思ったんだ。


その反面、世界一周中の彼女から相変わらず連絡がない。
一度、絵葉書でスマホを盗られてブログやら更新出来ず
連絡しづらい状況にあるとは知っていた。

別れ話しも出来ず、正式に付き合う訳でもなく


そんな時間だけが刻々と過ぎていった。

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