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日本麻雀と中国麻将を比較してみた③

これは、ちょこっとしたデータを比較して中国麻将とは何ぞや?ということをお伝えしようとする一連の記事です。

前回↓

全ツッパは正義

前回最後に全ツッパに疑問を投げましたが、中国麻雀において、”基本的に”全ツッパは正義です(だと思っています。)。

理由として、まず、前回確認した「放銃のデメリットの低さ」があります。

さらに、中国麻将のルールでは王牌がありません。そのため、牌山を残さず全部使います。和了のチャンスがそれだけ増えることになります。

そのことに起因して、日麻より山に残っている牌・手牌が読みやすくなるので、その分通せる牌も増えますし、海底撈月(日麻の河底撈魚)や妙手回春(日麻の海底撈月)を意図的に狙うというのも可能です。私はできません。

そして、場に同一牌が4枚目見えになったとき、その4枚目で和了するとつく和絶張(4)という役もあり、最低打点の8点が足りなくても場の進行が深まるにつれて、和了しやすい環境になっていきます。

じゃあ、やっぱり全ツッパだけでいいじゃんって話になります。中盤まではよほどのことがない限り、全ツッパでいいです(たぶん)。しかし、終盤以降は、オリるほうがマシという局面もあります。その時は、横移動でなく、流局に期待します。

流局について

当たり前のことですが、麻雀での終局理由は大きく2つです。和了か流局。日麻だとルールによってはチョンボをカウントするケースもありますが、今日ではあまりないでしょう。中国麻将においてもよほどのことがない限り、チョンボで終局にはしません。

また、流局した場合に点数のやりとりは行われません。チョンボがあった場合はその点数分をやりとりしますが、ノーテン罰符はありません。底点の8点も引かれません。そのため、オリた場合には横移動よりも流局のほうが、点数を守れます。これが流局に期待する理由です。

さらに、四風子連打や九種九牌は中国麻将にはないので、純粋に和了が出るか、出ないかで流局は計算できます。前回のizumickさんのデータのよると麻将世界の和了率平均は24.4%でした。

この平均的なプレイヤーが4人集まって打ったとすると、机上では97.6%の確率で和了が発生します。そして残りの2.4%が流局になります。日麻よりかなり低いです。

天鳳では時期によりますが平均が15%~16%と集計されています。「ケイテンは勝負手」という某天鳳位の言葉もあるように、日麻においては、流局とそれを巡る攻防は日麻戦術の1つです。

中国麻将では戦術とまではいきませんが、ド終盤で手がダメなら期待するのもアリです。流局を狙う=オリる局面について見てみます。

実例でみる流局してほしい場面

守備が超苦手ですので、オオメニミテネ。

これは、デュプリケートルール(同卓ではなく、他卓の同風に座っている人との点差を競うルール)のある1局です。対面が8sをポンして發切り。この發は2枚切れの牌なので相当テンパイっぽいです。違ったけどな!

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ここで南をツモりました。生牌です。ツモ番も残り3回。日麻なら勝負手でないと絶対切らない牌です。なので、とりあえず自分の手を見てみましょう。

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現在、無番和(8点)テンパイです。2pがすでに4切れ、5pは副露に1枚見えているだけですが、4pと6pはそれぞれ4枚見え。山にある可能性もありますが、ここまでくると、固まっている可能性も相当ありそうです。

さらに、無番和なので、自分でツモれません。(話すと長くなりますが、中国麻将には出和了しかできない役が2つあります。そのうちの1つです。)

と考えると、かなり和了できなさそうです。しかも、2枚ある東は安牌です。そこでオリを選択しました。

このように、ド終盤で和了目が限りなくゼロというときに、オリを考え、流局だけ期待します(少なくとも私は)。

他には、日麻同様に①ド終盤でノーテン、②ド終盤で和絶張を組み合わせても8点未満のテンパイ、③海底の切り番、④相手が明らかに高いなどでしょうか。

中国麻将の守備は損得の判断が難しく、まだ追い付いていない部分のスキルなので、中国麻将強者である赤塚プロの記事に投げます。

余談

ちなみに、この局は狙い通り流局しましたが、2順後に上家から5pが出たうえに、他卓では私の座っている席の人が全員和了(發単騎の五面斎)しており、ごっそり点数が引かれましたとさ。

次回は役データを使っていこうかなと思います。

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