ハリズカ村のその後 -アンジェラの場合-

(注意)この話はメタ的な話題、騒動を想起させるかもしれない言動を含みます。

また、全て筆者の妄想であるため、解釈違い等を起こすことが十分に考えられます。二次創作が苦手な方は、ブラウザバックをお願いします。          筆者より





















「暇だ。」

草むらに寝転ぶと思わずそう呟いてしまった。


ここはハリズカ村の外れ、私の家からそう遠くない場所にある原っぱだ。私がよく実験場として使うので、大体誰も近寄らない私だけの場所になっている。

「しかし本当に何もやることがないな。実験もやりたいものは粗方やってしまったしな。」

今日も村外れの山を三つほど吹き飛ばしてきたところだ。恐らくバーチャル群馬の山はいずれ消滅するだろう。

でも、最近いくら実験しても満足することが無くなったように感じる。

前までは、実験がとても楽しくて楽しくてワクワクしていたのに、今じゃそのワクワクはどこかへ行ってしまった。

(...今日も試してみるか。)

私は携帯を取り出すと、弟子へ電話を掛けた。

「................。」

呼び出し音がただ流れ続ける。出る気配は無さそうだ。

「また今日もコンタクト失敗か...。こればかりは仕方がないか。」

通話を切り、携帯を仕舞うと立ち上がった。

「今日も空が青いな。いつもと同じ。変わらない晴天だ。」










あの日以来、私の時間は止まってしまった。


柘榴との連絡が取れなくなったあの日、私は弟子に会いに行こうとしたが、どんな手段を使おうがハリズカ村に近づくことが出来なくなっていた。

携帯も繋がらない。 完全にコンタクトが遮断されてしまっていたのだ。

TwitterもYouTubeも応答がない。まるで世界から私が取り残されているようだった。













他のやつらと接触を試みた所、どうやらゼン、村長、メアリが私と同じ状況にあることが分かった。

私達は協力してこの状況を打破することにした。各々が止まってしまった時を動かすために行動を開始した。

ゼンは、連絡が付かなくなったP達を探しに。(本人曰く、ゼンPだけは何があっても必ず探し出すそうだ。)

村長はバーチャル群馬を出て、外部の助けを求めに出掛けた。どうやら青森に何かアテがあるらしい。

そして私とメアリは、どうにかしてハリズカ村に入れないかありとあらゆる手を尽くしているのだが、未だに答えを得れずにいた。

私は半ば諦めて、適当な実験をして日々過ごすようになっていた。













「アンジェラさん!何ぼーっとしてるんですか!!」

振り向くとメアリが立っていた。どうやらかなり私を呼んだらしい。

「すまない。少し思索に耽っていた。」

「まったく...。今日はテリアさんに会う日でしょ?」

「そうだったな。急げば約束の時間に間に合いそうだ。行くぞメアリ。」

「なんで貴方のせいで遅刻しそうなのにそんなに偉そうなのよ!!」

私達は駆けて行く。


テリア、彼は何故なのかは説明不能だが、私達にコンタクトが取れるようだ。事情を説明すると、弟子には秘密にするが我々に協力すると約束してくれた。そうして今も度々会うことにしている。

 





















「そういえば。アンジェラさんはこの閉鎖空間を脱出できたらどうするんですか?」

道すがらメアリが聞いてきた。

「ふふ、そんなの決まってるじゃないか。」

走る速度を少し落とすと私は続けた。

「可愛いモルモット達に会いに行くのさ。」





約束の場所では、既にテリアが待ってくれていた。

              (続く?)


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