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2023.10.06 最近読んだ本の話『スロウハイツの神様』


こんばんは。

室内では毛布がないと寒いし、外では太陽の陽で暖を取るのが心地いい季節。秋だ〜〜



昨日本棚の整理をしていて、ふとスロウハイツの神様を読もうかなと手にとって上下巻一気見した。寝不足です。


この本は5年ぶり10回目くらいの読み直し。
初めて読んだのは高校の頃だったので10年以上前になるけど、やっぱり何年経っても大好きだなあと思う。



今日はスロウハイツの神様について。
本の感想というよりも、この物語に紐付いて思ったこと…




これまでの人生(そんなに大それたものじゃないけど)を思い返すと、順調に生きていると思う。


希望通りの進路を進み、仕事も順調で、片思いもすることなく、少ないが友達もいて、幸せだと思う。



生活の中で多少のアップダウンはあるものの、大きな挫折を味わうことなく生きてきた。幸せと不幸せが半分半分だとするならば、既に幸せのストックを使いすぎてしまい、今後の人生は不幸せしか在庫がないような、そんな気さえする。



私は死にたいほど辛いと思った経験がないから、辛い時に縋り付いた神様のような存在がいない。神様というのはなにも宗教の話ではなくて、好きな小説や音楽、映画を通して救ってくれた人のこと。この人がいてくれたから、この時にこの本に出会ったからあの時に死なずにすんだ今の私がいる、そんな経験が私にはない。



もちろん好きな作家さんやバンド、アイドルはいる。でも結局、『辛い経験を救ってくれました』というあのファンよりも、私の好きなんて軽いもので、好きという気持ちは変わらないのに、どんなに大好きでい続けてたとしても一生勝てないんだろうな〜とどこかで思っている。



だから、音楽に救われた風に装いたくなるし、辛い時期をこの小説を読んで考えが変わった風に装いたくなる。思春期の多感な時期を支えてくれた人を作りたくなる。この作品に出てくる子のように。


自分の負の感情やしんどいエピソードと作品を組み合わせることで、自分だけの作品にしたり、自分が作品の中心になるような、その感覚が羨ましい。




まあでも死ぬほど辛い時期はないけど、そんな私にも思春期の憂鬱な日々は確かにあって。

そんな時に本を読んで幸せをくれる神様のような存在がいて、辻村先生がその1人だったな〜

と、この本を見ながら思ったのでした。


いつも続きが楽しみです。読んでいる間、キャラクターたちと一緒に泣いたり笑ったりします。読み終えた後は、ちょっと気を抜くと涙が出そうになるくらい感動します。


作中に出てくる手紙の引用だけど、本当にこの通りだなと思う。



また数年後読み返したいな〜〜



そして今日は三連休前の金曜!!

これから漫画を読んで、少し夜更かしして寝る。



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