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#131 実はね仕事は3種類しかないのよ

わたしたちは社会のなかで多様な仕事を目にしている。

それは、華やかなものであったり、過酷なものであったりと、仕事の内容においても多岐にわたる。

それでもわたしたちが行っている仕事は大きく分けて3種類しかないようだ。

①クリエーター
②スペシャリスト
③マックジョブ

①クリエーターとは、歌手や俳優・芸術家・作家などで、何かを創造する仕事をしている人を指します。ビジネスの分野では、アップルの創業者スティーブジョブズのような起業家もクリエーターとして見られるようになりました。

昨今、世間を騒がせているイーロンマスクも敏腕クリエーターです。

スペシャリストとは、専門家のことですが、医者や弁護士などが一番先に思い浮かぶと思いますが、それ以外にも自動車の修理をしている板金工の人もそうですし、皆さんの家を建てている大工さんなどもスペシャリストにあたります。

最後にマックジョブですが、マクドナルドのアルバイトのような時間給の仕事です。バックオフィスは事務系の仕事のことで、日本では「非正規社員」に任されつつあります。
非正規の仕事は時間給で賃金が計算され、年功賃金(年齢が上がると賃金も上がる)ではなく同一労働同一賃金で、定年までの終身雇用ではなく契約期間がきまっています。

そのため、フルタイムで働いていたとしてもマックジョブになります。(時間給×労働時間のため、パート3時間で働いても8時間で働いても時間の差だけ給料は増えるがその他に変わりはないため)

①と②を合わせてクリエイティブクラスといいます。

共にクリエイティブ(創造的)な仕事に従事しますが、クリエイターとスペシャリストでは大きく違う部分があります。

それは拡張性があるかどうかの違いです。意外とこの拡張性が収入には重要なカギになっています。

これを演技者という立場で考えてみましょう。

舞台で活躍する舞台俳優は劇場の大きさ、一年の公演回数、観客が支払える料金などにより、舞台俳優のその公演での収入が決まってしまいます。これは、公演の支出と収入との関係によって拡張性がなく限界があるためです。

そのため、公演が大盛況でロングランしても一回の公演の収益は限界があり演者のギャランティーが上がることはありません。(人気俳優としてその後の一回の出演料が上がることは考慮しない)

一方、映画で主演する俳優には映画の撮影の際の演技によって得る収入の他に、映画のヒットに応じて歩合で収入が増える可能性があります。

映画は、大ヒットすれば国内のみならず世界中で上映され、DVDで販売レンタルされ、テレビ放映もされます。興業収入が○○億円などと宣伝されるように、切り出された情報媒体は多くの富を生み出すこともあります。

このように拡張性のある仕事は、ほとんどが平均的または平均よりも少ない収入で多くの人が分布しており、ごく一部の人がとてつもない富を手にします。

誰もがスターに夢をみるのは無理もありません。

こう考えると人気スポーツ選手は高額な年俸をもらっていることが不思議な気がします。彼らは試合で活躍することを求められているのでスペシャリストになります。そのため、メジャーリーガーの一振りは何千万といわれます。

でも正確には、高額な収入の多くは拡張性のあるスポンサー収入になります。選手としての年俸が3億でも、スポンサーの広告料が20億円などはざらですよね。

つまり、人気スポーツ選手は広告塔して価値があり、そこにスポンサーは目をつけ、彼らを利用することでより大きな富を生み出しています。

○○モデルなどのスポーツグッズは人気に比例して売り上げを伸ばし企業の収益を上げます。

医者のように人の命を救う仕事でも収入が一般と比べれば高いですが拡張性がないので限界があります。

名外科医の一回の外科手術はアメリカでは非常に高額なようですが、あくまでも一回に換算すると非常に高価であるだけで、それ以上にお金を生み出しません。

ならば人はみな拡張性のある仕事だけをすれば良い気がしますが、あくまでもそれらの恩恵を受けるのは一部だけなので現実的ではないということと、多くの人はお金だけを気にして生きていないということです。

お金とは何かと代替えできるチケットです。

脳解剖医の養老孟司氏はお金を権利と表現していました。例えば、ジェットコースターに乗るためにお金を使うとき、ジェットコースターに乗るための権利をお金で取り替えます。

世の中の多くはお金を使用することでその権利を得ることができます。この利便性の高さからお金が社会に浸透していますが、あくまでもお金は何かの権利と交換が可能というだけです。

そのためお金があれば何でも買うことができるというのは正しくないように思えます。

ここにもう一つの収入があります。

それは、やりがいであり感謝で得られる精神的報酬です。やりがいは、自分の好きなことをしていられることで得られる報酬で、そのものが自分にとって面白くやっているだけで幸福感が得られます。

また、自分の社会的貢献によって自分以外の人から感謝されることは承認欲求を満たすことになり幸福感を得られます。どちらもお金には代えがたいものです。

仕事を労働とみなしている人は、仕事は大変なことが当たり前で普通です。このような人は労働により対価を得て、そのお金を使い幸福感を得るために使います。

つまり、幸福になるために行う労働でストレスを抱え、ストレスを消費するためにお金を使うのです。

これでは本末転倒のような気がします。

では、わたしたちはどのようにして生きるべきなのでしょう。

よく分かりませんが、少なくとも「仕事を労働とみなす」か「キャリアとみなす」か「天職とみなす」かでその人の生き方が変わると考えます。

「そうは言っても目の前の問題を解決する方が先だ」

という声が聞こえてきそうです。

おわり


参考文献「専業主婦は2億円損をする 橘玲著」

最後まで読んでいただきありがとうございます。

とみなつさん画像を使用させていただきました。

毎週金曜日に1話ずつ記事を書き続けていきますので、よろしくお願いします。
no.131.2022.08.12

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