スイスの芝生も日本の芝生もそれぞれ青い

小学生のころ、ひとつ国を選んでその国を紹介する新聞を作るという社会科の授業があった。どの国が人気だったかすらもう覚えていないが、自分が書いた国は鮮明に覚えている。

オランダ。

スイスじゃないんかーい!となりそうだが、オランダ。何故か小学生の私はオランダに強く惹かれていて、かわいい民族衣装、風車、チューリップのあるオランダは最高の国だ!と決めつけて生きていた。

そしてその時に、1位のオランダとは大差を付けて第二候補に上がっていた国がスイス。理由は音楽の授業でリコーダー演奏したエーデルワイス。
割と同時期に2つの授業があった為、ちょっと思いついた。
それだけ。

今までの人生でそのときくらいしか関わることのなかったスイスに、私はここ2年間ほどでかなりの頻度で訪れている。

因みに、いまだオランダには行ったことがない。

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ヨーロッパを身近に感じるきっかけとして、恐らく「スイスのおいたん」の存在は私にとっては欠かせないものだと思う。

おいたんと言っても私のおいたんでは無く、彼の甥っ子が彼をそう呼んでいて、その呼び名が可愛らしくて、私もつい「おいたん」とか「おっちゃん」とか言ってしまう。

実際には私とおいたんは、おいたんと呼べるほど年の差はないし、本人には言わないように気をつけているのだが、私の周りの友人にその名で通ってしまってる為、本人にもふとした時にそう呼びかけてしまいそうになり、なんとなくごまかすのだが、既にややバレ状態でたまに気まずい。

私がスイスにいくのは、観光でもなければ、勿論仕事でもなく、スイスのおいたんと国際遠距離恋愛をしている為だ。

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スイスのおいたんは、ベルンという町に住んでいる。ベルンはあまり有名ではないが、スイスの首都。(私は行くまで名前も知らなかった。)初めて行って驚いたのは、景色の美しさ。近所にある橋から見る景色はファイナルファンタジーのようなCGのような美しさで、晴れた日にはその背景にアルプスの山々がくっきりと見える。

スイスは永世中立国で、独自のルールが多いように感じる。なんとなく、不便さを敢えて変えずに人の仕事を残しているように感じる。

言葉も小さい国がさらに3分割されていて、ドイツ語圏、フランス語圏、イタリア語圏、そのほかにロマンシュ語というスイスオリジナルの言語があり、全部で4つの言語がスイスで使われている。

おいたんの住むベルンはドイツ語圏なのだが、ドイツ人が聞いても理解し難い訛りがあるらしい。

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私たちは片道飛行機で12時間というなかなか距離のある遠距離恋愛をしているが、じゃあそれを埋める為に日々の連絡を密に取り合ってるかというと、そんなことはない。

過去と比べるべきことではないのだが、これまでに何人かの方とお付き合いしてきた中でもダントツで連絡を取る頻度は少ない。勿論、年齢によっての恋愛でのウェイトも違うので一概には言えないけれど、、、

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先日、ベルンにやってきた。前回来たのはロンドンプチ留学の前後だから、約5ヶ月ぶりの訪問だった。その間に一度おいたんは日本に来てた為、会うのは4か月ぶりくらい。最初の頃は、おいたんが休みの週末を狙って到着に重ねていたが、数回目からは交通費をケチって、平日おいたんが仕事をしている時間に到着して、1時間半程かけて空港からベルンのお家に一人で移動することも多くなっている。

スイスではCOOPとMIGROSという二大スーパーが至るところにあって、もはやちょっとした田舎のコンビニ、くらいの位置間で見つけることができる。そしてここのセブンイレブンは好きだけど、このエリアならあそこのローソンだな、という感じで規模も種類の豊富さも場所によってかなりまちまち。

そこでできるだけお買い得品を見つけて(スイスはとにかくなんでも高いのです、、マクドナルド二人で食べたら3千円が消えました)、夜ご飯作ってるとおいたんが帰ってくる。

おもむろにキッチンに座り、「今日会社でさ〜!」と日報を始めるおいたん。
私も違和感なく暫く会話した後に、ふと、あれ?なにこの昨日の続き?今日会うの4ヶ月ぶりですけど、となってそのことを伝えると、おいたんも「あ、そうか!なんだか昨日の続きってかんじだった!」と言って、また話しの続きを始める、そんな再会。

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30歳を過ぎたくらいからプライベート、特に恋愛事情を聞かれることがめっきし減っていた。
そのことに気付いたのもまた、ロンドンで過ごしたことがきっかけだった。
老若男女(という程幅広くはないが)、国籍問わず、「BFいるの?何年続いてるの?」のやりとりを幾度も行い、そういえば、こーゆうこと聞かれるのって数年振りかも、と感じた。

海外では年齢をいきなり聞くのは云々...という話をよく聞いていたけど、年齢もだいぶ聞かれた。仲良くなった子たちを思い出すと、国は違えど何か通じるものがあったように思う。各国のイメージなんて本当にいい加減だ。 
そして、よくよく考えればそんなの当たり前なのだ。  

学校から社会へ、地方から都市へ、会社から起業へ、、今までの自分の世界から一歩外に出たら、当たり前だと思っていた世界が大きく変わる。
そして、私の場合、自分世界が変わる「きっかけ」は街や会社や国民性ではなく、いつだって一人の他人との出会いに尽きる。

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おいたんとの出会いも、多くの出会いのなかのひとつ。
私とおいたんとの関係は、周りから見ると不思議なことも多いらしい。
一番多い感想は「よく続くよね〜」 
一番多い質問は「この先どうするの?」 

将来、おいたんが日本に戻ってくるか(おいたんは日本人です)、私がスイスに移住するか、そのどっちかで想像する人が多い。ただ、肝心の私たちはなんだかそのイメージが湧いていない。

①おいたんが日本に帰ってくる

•働き方違いすぎて病みそう
•私がイライラしそう
•スイスとの繋がりがゼロになるのはなんか勿体無い

②私がスイスに住む

•仕事どうしよう?
•スイスベースでヨーロッパでヘアメイク
•でもそれ物価高すぎて無理(とゆうか勿体無い)
•スイスは好きだけど暮らすのは今じゃないような、、、

こんな感じで、なんだかお互い同じ意見。とはいえ、ここに到るまでこれまで何度か言い合いをしたことがあった。

私「おいたんがこの先どうしたいのか全然分かんないんだけど!私も子供産む年齢とかあるんだけど」
おいたん「なんで今それ言うの」
私「今とかいつとか関係ない!」
私「おいたんはどうしたいの?」
おいたん「なんなんだよ!じゃあお前はどうしたいんだよ!今」
私「そんなの分かんないよ!」
おいたん「いや、自分分かんないのに俺に聞くな」
私「....たしかに。」

自分のやりたいことがある、少年少女の心を持ったいい歳した大人二人がくっつくと、なんという計画性の無さ、、、

もしも、私が今この先の未来を、女としての計画性をきちんと持っていたら、もしかしたらこの関係は破綻してしまっていたかもしれない。

あるいは、もしおいたんに呼ばれてスイスで暮らしていたら、スイスでの私はおいたん無しでは何も出来なくて、そんな自分が嫌になって、おいたんに当たる毎日を過ごしているかもしれない。

たまにだけど、「側にいないのに付き合っているとは言えない、お前たちは付き合っていない」と言われることがある。(でも、そうゆってくる人に限って浮気とかしてる)
「自分だったらその関係性は無理」と言われることは割と多い。
過去を振り返ると言い合いの発端は、私がその意見を真に受けて不安に感じすぎたことが原因だったように思う。  
そして、その当時の私は自分自身を見失っていて、仕事、友人、おいたんと周りに依存していたように感じている。

数日前、おいたんが突如「死ぬほど旨い親子丼を作ってやる」と言いだし、その日の夜ご飯はおいたん担当になった。
食べながら、「今日は特別な日だからな。」と言ったその夜は付き合ってちょうど2年目の日だった。

なんだかんだで、私たちは付き合って2年経ち、私はこれから仕事の為にロンドンに移動する。

運良く、ロンドンでの撮影の仕事に参加できることになり、そのあとパリへ移動、最後はロンドンから東京に戻る。

普通なら片方が世界を飛び回ってたら、2人の時間は減ってしまうけど、私たちの場合は世界を飛び回ったほうが会えるかも。空港に向かう電車の中で、ふとそんなことを思っておいたんに言ったら、「おぬしも分かってきたようじゃの」と返事が来た。
謎のキャラ、しかもなんか上から。

そういえば、発つときも一人なのは初めてだ。2年前はスイスへ来ること、再び離れてしまうこと、それぞれがビックイベントだった。特別を少しずつ日常に変えていく。そうやって遠いと思っていたものを少しずつ手繰り寄せる。想像したら楽しくなってきた。ところで飛行機まだ来ないな。(しょっちゅう遅れる)

at Zurich airport

Bern, Switzerland which I’ve visited a few times in an year for this 2 years.
My BF live in there, so I visit to meet him.

Switzerland has so beautiful views, unique cultures, and two kind of supermarkets, COOP and MIGROS.
I usually don’t go outside to eat dinner too much, but I cook myself for our dinner.
Everything of Switzerland is too expensive!! One day, when we went McDonald, we had to pay Fr.28!!(Actually ¥3000)

Anyway we had the relationship for just 2 years. Some people ask and say me “How is keep your relationship?”
or
“It don’t say to can keep your relationship, it’s not serious relationship.”

We don’t know what we wanna in the future just now.
But we have some same and our unique opinions.
I sometimes couldn’t understand myself or too worried our future.
And also I can’t imagine in my future at all.
I can say only I wanna catch something to connect each country or my job, life... little by little.

#私のパートナー  
#国際遠距離恋愛
#ルール
#日本とスイス















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