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「「GNU宣言」の思想」を読んで

「GNU宣言」の思想

https://note.com/clean_ruff816/n/n355a517cd82d

↑の記事を読んだ。
GNU宣言とその思想から、サンシモン主義のイデオロギーと結びつけての視点が印象的で、本筋を行ってると思う。

自分もこの記事で勉強させてもらった。
リチャード・ストールマンについて、GNUの思想について、サンシモン主義について。
かじっただけだが、以下にちらかしつつ書いてみようと思う。

  • GNU宣言
    オープンソースとの違いがはっきりあるのは知らなかった。
    free speech(言論の自由)とfree beer(飲み放題)
    の違い。
    https://www.gnu.org/philosophy/open-source-misses-the-point.html
    ストールマンの思想の崇高さが窺い知れ、いままでOSS、OSSと担いできた自分がちょっと浅はかだったかな。
    個人的にはアグリーなので、ちょっとそろそろMacでも使おうかと思ってたけど、やめようかな。。。

「ストールマン、ジョブズについて「彼は監獄をクールにしたパイオニアだ」と述べる」
https://opensource.srad.jp/story/11/10/11/1129214/
iFixitの思想
https://blogs.itmedia.co.jp/burstlog/2015/11/appleifixit.html

科学主義/テクノクラシーで旧ソビエトや中国の社会主義国と似た構造であるが、サンシモン主義は「資本家と労働者は等しく産業階級であり、その対立は問題とされない。」とあるので、その思想の根本はマルクス主義と異なるんだな。

日本はまさに、この実利主義の技術官僚的な社会だと思う。
江戸時代から、テクノクラートによる統治が長くなされていて、開国時に江戸幕府の役人と交渉した諸外国の使者は、その優秀さに驚いたという。明治維新が成ったのも、勝らテクノクラートの存在が大きい。(その意志を、薩長が戊辰戦争で台無しにするが、、、)
現代の日本の官僚主義と同じ構造。蛇足だが、この日本的官僚主義は、司馬遼太郎氏が"鬼胎の時代"という昭和初期に大失敗を犯し国を滅ぼす事になる。(蛇足+α:個人的には鬼胎の時代という解釈には非アグリー)
ここに来て、日本が最も成功した社会主義国と言わる所以で、反面、歴史を繰り返しまた国を滅ぼさんかと昨今の保守には心配させられる。

サンシモン主義の「人による人の搾取」が時代を下って「協同による地球の搾取(開発)」になった現代、もはや資本主義の暴走?と相まって行き詰まりを感じる。
パタゴニアのような取組みが、これからの潮流で最先端か。
https://www.sustainablebrands.jp/news/os/detail/1210851_1531.html
宇宙空間から地球というちっちゃな惑星を見れば一目瞭然だが、このちっぽけな閉鎖系はそりゃ有限だよね。仏教など東洋思想は、紀元前から気がついていたが、この話はまた別途。

Image: NASA/OSIRIS-REx team and the University of Arizona
  • 集合知
    ストールマンの思想を読んで、「集合知」が浮かんだ。Wikipediaや電車が止まった/運転再開の情報が瞬時に飛び交うTwitterなどがその白眉だが、炎上やフェイクなど烏合の衆となることも多い。

個々人の思想や考えをprogramとして表現し、それをNetworkを介して全人類で共有/ブラッシュアップを行うことで集合知として人類全体の進歩を目指すという解釈。
「情けは人の為ならず」で、まず自らがノウハウや知性をprogramにして共有し、手放してしまうことで、一見損に見えるが、集合知として何かに役立ち→他の何かに役立ち、、、、を繰り返して、最終的に自分が利するという、まさに仏教の解く真理「諸法無我」と同じ。ストールマンさすがですだが、仏教は紀元前。。。

しかし、「知財」という概念もあり、特許や意匠、著作権など、受益者負担というか、リスクをとって開発した人を保護することで、ビジネスを保護する必要も理解する。
知財の保護→ビジネスの保護→法人税→国/自治体→国民
の富の再分配みたいな。
でもストールマンの思想は、これを超越したところにあるんだろうなぁ。↑で書いた、”一見損に見えるが~”の壁を超越できるか?いつやるの?いまでしょ?的な目線なんだろうと思う。

  • 智慧と自由自在
    突然ですが、智慧の自分の理解
    「同じところ と 違うところ の両者が分かっていて両者を了解していること」

ストールマンやパタゴニアなどの目線の先にある
「命、人権、地球環境、集合知、共有財産(コモン)」
が大切であるなぁという感覚は、結構人類で共通してるんじゃないかな ≒ 同じところ

翻って
「個性、文化、風土、習慣、宗教、思想」
などは、そりゃ様々だよね ≒ 違うところ

監獄をクールにしたスティーブジョブズのAppleは下側なのだ。

うん、なるほど、了解。

上側がいい/下側が悪いって意味じゃないですね。
ジョブズは、ユーザは自分が欲しい物を知らないとしてマーケティングもせず、自身が欲しいモノを信じて作り電話を再発明してイノベーションを起こした。既存のテクノロジーで。
これはやっぱりクール。自身を貫くことを美徳と感じる我々。

ということは、

「個人、個性の貫徹、多様性」≒ 違うところ
もスキ

ダンスグループなんかの一糸乱れぬ動きとか、スタジアムでのスポーツ観戦、SNSみたいな
「協調、連携、親交、つながり」≒ 同じところ
もスキ

で、この世は相反することが整然と混在しているカオスが常態なんだなと思う。
よって、ストールマン的な思想と、Apple的なクローズドな知財の思想とは二者択一ではなく、相反しないんじゃないか。

我々は上手に思想を渡り歩く。自由自在、柔軟。質直意柔軟。

了解したが、Mac買うのはどうしようかな~

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