1日3分で会計が少しわかるまとめ 16
今回は経営の効率性を図るための財務比率についてみていく。
その一つは売掛金の売上高に対する比率である。これは、売掛金、すなわち顧客から未回収金額が会社の売上高に占める割合が課題であることは経営上好ましくない、という考え方に基づくものである、腑に落ちるものだろう。一般的にはこの割合が15%以上であれば、経営上の懸念材料にあたると考えられている。
なお、日本に限ってはこれの逆数を取った値を売上債権回転率と呼んでいる。
また、日本では昔から「掛け売り」の慣習が根強く、今日でも打ち上げ債権回転率の目安は25%と考えられている(すなわち、顧客が請求書を受領してから支払を済ますまでの期間が3か月程度、ということである)。
もう一つは、売上原価を分子、期末の在庫額を分母とするもので、在庫回転率と呼ばれている。これは1年間に在庫が何回売却されたかを見積る数値であり、在庫回転率が高いほど会社の在庫管理は効率的である。
他にも、負債額に対する支払利息額の比率など多数の指標が利用されている。