【美術】ルネサンスと3人の巨匠
3日目はルネサンスと3人の巨匠について。3人の巨匠とは、ラファエロ、レオナルド、ミケランジェロです。
ちなみに昔、美術が好きな友達に、ダヴィンチじゃねえ、レオナルドだ、と怒られたことがあります。建築界もコルビュジエの表記を違えると怒られるらしいです。郷に入りては郷に従います。
ルネサンスは西洋美術史における「近代の始まり」です。ルネサンス以前の美術の多くは宗教美術であり、識字率の低かった当時、文字の読めない人にキリスト教の教えを伝えるために描かれた"見る聖書"だったのです。ルネサンスとは神を中心とした世界観を人間を中心とした世界観に転換させた、美術史におけるコペルニクス的転回なのです。
それでは、ルネサンスに活躍した3人の巨匠とその代表作を見ていきます。
まずは、ラファエロサンティ『アテナイの学堂』です。
誰しも知っている有名な作品ですが、この作品のような一点透視図法が発明されたのは、ルネサンスになってからのことです。描かれた58人の人物は古代ギリシャの学者が中心で、キリスト教の要素は薄いものとなっています。
次は、レオナルドダヴィンチ『モナリザ』です。
レオナルドは当時革新的だった表現技法をいくつも発明します。例えば、遠くをぼかし、青みがかった表現をする空気遠近法、4分の3斜め前から描く構図、輪郭線をぼかすスフマートなど枚挙にいとまがありません。
最後はミケランジェロブオナローティ『最後の審判』です。
作品のテーマこそ聖書をベースとしていますが、人物の多くは裸体です。人間の裸を描くことは、中世キリスト世界ではタブーでしたが、ルネサンス期には美と捉えられるようになりました。
このように、ルネサンスは暗黒の中世からの脱却という重要な役割を果たしますが、プロテスタントの誕生とともに発展するバロック美術の台頭によって、その使命を終えます。
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