透明日記「午前十時に散歩する」 2024/07/09
今日は雲の表情が激しい。朝の空は淡め。夕方の空はくっきりし始め、いろんな形の雲が出ていた。陰影も豊かで、見応えがあった。
最近は遅くまで明るく、夜はやたらに短い。夜は七時半ごろにやってくる。七時のベランダがまだ明るい。夕方のベランダには、やらこい風が吹いていた。東の空は静かな青色、雲が眠るように浮ぶ。一日の終わりを見るようで、安らぐ。
昨日の昼は暑く、川辺に生き物も少なかったので、朝の十時に散歩してみた。風は少なく、日が弱い。生き物は昨日より見られたが、少なかった。もっと朝の方がいいのかもしれない。朝に来る雀も九時ごろには口を開けて暑そうだった。
トンボ、ちょうちょ、バッタ、鳩、雀、ツバメ、カワウ、カモ、アオサギ、カラス。
夏に帰らないカモはカルガモ。二羽だけいた。中洲で一羽が、浅瀬で泳ぐ相棒を見ていた。
鳩の群れは朝も昼も土手の斜面にいる。歩くうち、鳩の群れに近づく。近づくと、鳩の群れは飛び立つ。飛び立って、前方の斜面に落ち着く。ぼくは歩く。鳩の群れが近づく。飛び立って、前方に落ち着く。四回ぐらい、これをやられた。
道が先取られるようで、風景が繰り返されるようで、しつこくて、ちょっとムカつく。
ヒルガオが朝に咲いていた。朝に開いて、昼も長いらしい。淡いピンクの折り紙みたいな花だった。アサガオに似て、家庭的。川辺には合わない。あんまり好きじゃない。好きじゃない花がひとつ増えた。
家。漫画ばかり読んでると、うるさく感じられたので、小説を手に取ると、これもまたうるさい。読んでも何も残らないような、静かなものを読みたいなあと思うが、そんな本があるのか分からない。
むかし観た『マジカルガール』をまた観る。不穏な映画だけど、静かだったので観れた。ほとんど、知らないシーンばかりだった。
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