透明日記「冬の夜中に真夏の昼を」 2023/12/23
「冬の夜中に真夏の昼を」
骨まで的屋になった男がひとり
ありし日の面影は影さえ留めず
テキーラ呑んで路上に溶ける
冬の夜空に燃えるのは アモーレ アモーレ
的屋の男の少年時代
少年の家のテーブルに乗って
唯一無二の友人が 回った回った
大の字になってテーブルで 回った回った
夏休みの中心が 回った回った
いつかの過去の夏休み
回転し続ける友人
路上に溶ける的屋の現在
的屋は友人にキスをした
真夏のようなキスをした
儚い夢のキスをした
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