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透明日記「映画と漫画と小説と筆ペンと」 2024/07/21

昨日寝る前に『ミッドサマー』というホラー映画を少し観はじめ、朝に最後まで観た。

めちゃくちゃ独特なホラーだった。スウェーデンのコミューン、みんな家族とか言ってる閉鎖的な宗教集団の夏至祭が舞台。白夜でずっと明るい。自然豊かなオーガニックな暮らしの中で、部外者が生け贄に捧げられていく。麻薬による幻覚で画面が揺らぎ、声も音も村人の前衛的な身動きも、端々で揺らぎとうねりが見られる。視覚的にも聴覚的にも幻覚みたいな映画で、全く知らないホラーの感覚。きれくてキモい、見応えのある映画だった。

一昨日の小料理をご飯にかけて食べる。ピーマンの醤油煮はご飯が進む。

食後、ちょっとずつ心に溜まっていた毒みたいな気持ちや、人の言葉や態度、雰囲気など、よかったなあという印象など、いろいろ感じていたものを吐き出す。

わりと心が軽くなって、少し漫画を読み、腹が減る。チャーハンを食べた。

チャーハンを食べながら、『恋はデジャブ』を観はじめた。出張先の田舎で男が同じ一日を繰り返す映画。最初は自分のことばっかで感じの悪いやつだったけど、失望や自殺を繰り返し、ピアノを始めたりフランス詩を勉強しだしたりして、いろいろ楽しみ始め、人助けもするようになり、段々いいやつになっていった。変なシーンも多くて笑える、喜怒哀楽がいっぱい詰まった、かなりのヒューマンドラマ。

映画観て、また漫画読んで、小説を読む。空っぽの頭にいろんなものが入ってくる。クーラーで鼻風邪を引いているからか、あまり動かずにいろんなものを楽しむ。

夕方、鼻風邪が止まる。外に出て少し歩くと、すぐ、インナーの中で汗がみぞおちを這って流れるのを感じる。カフェで井伏鱒二の短編を読む。

帰りに朱色の筆ペンを探したが、持ちたくないような、ばばくさい筆しかなかった。手が、くすんだ銀色の口臭に染まりそうで、嫌。黒の筆ペンは二十種類ぐらいあったが、朱色は一本だけだった。ネットで探そうと思う。

外は生ぬるく、べとべとした風が吹く。カエルの皮膚のような風だった。

夜は筆ペンで遊び、キーマカレーを食べた。

べとべとの夕方
間抜けなクーラー
教室のペット
赤い満月

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