お米の吸水量の調査

お米は最初の水を吸いやすい

 お米を研ぐとき、一番最初に入れた水が吸収されやすく、ぬかのにおいが溶け出てそのままお米に吸われてしまうため最初の水を入れたあとは時間をかけず素早くかき混ぜてから水を切ることが大事であると、私が最も信頼している料理サイトである「白ごはん.com」を含む複数の料理サイトで説明されている。

はじめに水を加えたら、ゆっくりしていてはいけません。きれいな水を吸わせたいといえども、ゆっくりしていると米についていた「ぬかの臭い」まで米が吸ってしまうため、 軽く2〜3度底から混ぜたら、すぐに水を捨ててください

白ごはん.com 「おいしい米の研ぎ方(なぜ米を研ぐのかを紹介)」

 お米が一番乾燥している状態での吸水であり水を吸いやすいという点については疑う余地はないが、実際のところ最初の水がどの程度吸収されやすいのか、実際お米を研いで確認してみることにした。

調査内容

 お米を2合研ぎ、以下のタイミングでの重量を測る。

  1. 乾燥時

  2. 水を入れて数回かき混ぜた後

  3. 研ぎ終了(数回水を入れ替えながら研いだあと)

  4. 研ぎ終了から20分吸水

  5. 研ぎ終了から40分吸水

調査結果

乾燥重量
水を入れて数回かき混ぜた後
研ぎ終了
20分吸水
40分吸水

 測定結果は以下のようになった

  1. 乾燥時:317g

  2. 水を入れて数回かき混ぜた後:360g (+43g)

  3. 研ぎ終了:360g (+0g)

  4. 研ぎ終了から20分吸水:419g (+59g)

  5. 研ぎ終了から40分吸水:439g (+20g)

結果まとめ

 お米の重量が最も増えたのは「4. 研ぎ終了から20分吸水」の+59gで、それに次ぐ2番目が「2. 水を入れて数回かき混ぜ」の+43gだった。吸水量では「4. 研ぎ終了から20分吸水」の方が多いが、「2. 水を入れて数回かき混ぜ」はものの1分足らずの時間で、研ぎの後の40分間で吸う水の5割以上の量を吸っている。また、「3. 研ぎ終了」で重量が増えていないことも考えると、研ぎの後の吸水は緩やかに時間をかけて行われていると考えるのが妥当であり、以上のことから、乾燥しているお米に入れた最初の水は、それ以降の吸水とは比べ物にならないほど急激にお米に吸われているということが分かる。

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