病床六尺舌先三寸胸一寸3

みなさんはなぜ働いていますか?
 
 きっと生活のためでしょう。
 生活に『お金』が必要だから働く。
 もし必要なモノが『水』ならば水を得るための行動をしているはずです。

 色々な思想がありますが、労働はどうやっても『苦しさ』を伴うと考えています。
 なぜなら『時間』を切り売りしているからです。

 社会に巻き込まれまいと山に籠っても同じことです。
 薪を拾い、火をおこし、食料を得てから初めて安らぎは訪れるのであります。つまるところ人間など発展しただけで何も変わってなどいないのです。

 しかし『時間』はとても貴重なのです。
 友と語らい、恋人に愛を囁き、笑顔とぬくもりの時間を『物を買う』『家賃を払う』『税金を払う』『ローンを支払う』ということに売り払っているのが『労働』なのです。

 だからと言ってミニマリストになれ、と言うのではありません。『余計なモノ』がいらないのであって『必要なモノ』と『少しの無駄』は人生を豊かにしてくれるのです。
 
 仕事を楽なモノにしようが、厳しいモノにしようが、好きなことにしようがそれは『運』でしかありません。また『時間をカットした大きな利益』は効率的でありますが何かを失います。

 しょせん目の前の生活のためにつかみ取った仕事をこなすしかないのです。
 そんな仕事に時間を殺され、果ては命まで取られてはあまりにもそれはみじめすぎます。

 ですが成人になると同時に『自立』が達成できた人などほぼいないでしょう?
 みんながむしゃらにいつの間にか、もしくは子供の頃から自立のために頑張った人(それは遊びに興じれない無感動さも孕みます)、自立しなければ死ぬしかなかった人・・・・
 そんなものです。

 忘れないでください。
 みなさんは『偶然』にも生きていることができる奇跡なのです。
 
 食べ残しをとやかく言う人間がいます。
 アフリカの恵まれない子供を例に出してね。

 しかし余剰がない、廃棄する食料がないと緊急時に困るわけです。
 なんでも欲しがる心の貧しさと同時に
 なんでも捨てたがる頭の貧しさもまた罪です。

 みなさんは奇跡の存在なのに『時間』を切り裂いて生きているのです。
 それができない人もいます。
 それでどうしろ、ではありませんが、傲慢にだけはならないようにしたいものです。

投げ銭を旅費にして旅をしてレポートしたり、リクエストを受け付けて作曲をしたりしています。