葛諏訪神社__23_

旅に生きる2019/09/11 ~地名から読み取る~ ⑥荒ぶる地名の乙女どもよ

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※皆さまからの投げ銭で旅をする記事です。ちゃりんちゃりんするとわたしの部屋の湿度が1%上がります

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地名をよくアイヌ語から、とか古代朝鮮語からとか由来は他の言語から来ているというのを見る。

東日本、東北はもうやたらめったら『アイヌ語由来』が多い。

「本当かよ」と突っ込みたくなる説もよく見る。

今回『音』に関しては触れたくない。

なぜか?日本語の起源はっきりしていないのだからわかるわけがない。

ものすごいたくさんの説があってそれぞれに有利な点と不利な点があり、専門家ですらあーだこーだやっている。

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単純ではあるが『全部ルーツなんじゃないか』と言うめんどくさいのぶん投げた説を上げておく。

アイヌ語も中国語もとにかくこの島に渡ってきたもの全てぬるっと混ざったのが日本語なのではないか?

だからこれだけ複雑なのではないかと言う素人の妄想だ。日ユ同祖論のトンデモより筋は通ると思うが。

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繰り返しになるが試しに『地名 由来 漢字』と検索してみると、恨みでもあるかのように『危険な地名!』『災害地名!』『人が本来住んではいけない場所!』と言う雑誌TVの記事やそれらに触発されたと思われるページしかヒットしない。


もちろんこれも繰り返しになるが『ご先祖の警告』である地名もある。

パターンとして植物が入ると危ない地名、とかそういうのがあるだけであって本当に住めない土地なのであればそもそも『絶海の小さな離島』なんぞまっさきに排除するべきである。

島は食物はもちろん飲料水の確保などが非常に厳しい。さらに火山島で頻繁に島丸焼けの噴火を起こしたりする。

その場合に脱出が非常に難しいし、例え航路を確立したとしても昔の船では毎回命がけになる。もちろん天候が荒れれば全て遮断されてしまうのは現代でも変わらない。

伊豆諸島へのアクセスが時化や台風で取りやめになるのはよくあるし、一番大きな島までは来ても、その周りの小島は接岸可能な港がなく天気が回復することをひたすら待つしかない。

どんなに国の事業で港が築かれようと、火山活動と天気に勝つことはない。

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北上川は音の説は色々あるが、例えば一番日本語由来の説を取り出してみる。

「ヒダ(高い山・高い場所) カ(場所)」「ヒタカミ(辺境)」

アイヌ語説とかはここでは取り扱わない。

なぜかというと『地形に近い』のが日本語の響き由来の説に多い気がするからだ。これはあくまでわたし個人の感想になってしまうのでまったく根拠はない。

だが一つ考えを述べさせていただくと、アイヌ語由来だと『範囲が狭い』気がするのだ。

『川のある部分の特徴だけ』『その周辺の土地の特徴だけ』のような『集落から安全に徒歩で巡れる範囲内だけ』や『狩猟や採集の目標』に特化しているような気がする。

アイヌの暮らしならそれで良かったのかもしれない。『各集落で把握できる情報が地名』で十分成り立つ。

あれやこれや言われるがアイヌ圏の人はさほど移動が大きくない気がする。

いわゆる『蝦夷』は北海道と東北では違う。関連性も実は証明されていない。

また古モンゴロイドであり日本人がDNA上含まれるモンゴロイドとは身体的特徴が違う。

時代が下がって混血が進んでいるので正直『純アイヌ』はいない・・・と思われる。いたとしても本人もわからないだろう。

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もちろん全否定ではないが(むしろ全部日本語由来とするほうが苦しい)

思ったよりアイヌ由来は少ないんじゃないかと思われる。

だからこそ『地形を表す』わけじゃないか?と。

さらに発音は『1~3音節』というのもたんにリズミカルというだけではなく、由来による言葉を発音しやすくわかりやすい日本語へと変化させる時にちょうどよかったのではないか?

4音節は『山城(ヤマシロ)』があるがこれはまさに音の意味のまま「(奈良から見て)山の後ろ」であり、

そこに「山が城のようになって都を守るように」という言霊による呪文だろう。

だから『山背』から『山城』と漢字が変わっても読みは変更しなかった。みやけんの時と同じ、

『不特定多数に声に出させることで呪文詠唱を代替させる効果』を朝廷が狙ったと考える。

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ただ気になる事がある。

『諸国郡郷名著好字令(好字二字化令)』と言う和同6年に出された勅令によって

「綺麗な美しい漢字をつかいましょう」「漢字2文字にしましょう」となり、これは国名に字名、河川まで広く改変された。

なんで2字なのかというと中国の地名のようにしよう、と書簡用に各国の印を作るにあたってわかりやすい2文字にしたというのもあるそうだ。

『北上川』の『北上』は形としては非常に整っている。見た目も書くにも実に素晴らしい。

だが『好字』である。

では騒がれる『災害地名』はなぜ残ったのか?だ。

『悪谷』『蛇落』など。

「災害が起きるから縁起が悪い文字を当てたのだ!」で終わりそうなものだが、

『梅田』が『埋田』だったのは有名だ。だがなぜ漢字だけで読みを残したのかがヒントになる。

『縁起を担いでも読みを残すことによって地形を伝えることは可能』だ。

つまり災害を表す、もしくは地形特徴を伝えるために縁起の悪い漢字が使われていようがいまいが、または漢字が変更されようが『読み』が重要だと。

実は宅地造成が理由の改名で全部変わったわけでもなく、江戸時代に『近くにお寺ができたから』みたいな単純な理由で変更されたり

『地主(もしくは領主)が変わったから』というものもある。

そうなると『梅田』はあそこに住むのが大阪の都市として、具合が良いが、元の田を埋めた由来を忘れぬためであって『居住の否定』ではない。

わたしが最初の時に土地の改名された場所で『ニュータウン』としか書いていないのは意識してのことである。

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いわゆる『不動産が売れないから』という目先の銭理由の改名はさほどないと思っているからだ。

宅地造成でもいわゆる山を削り、町そのものを作り上げ交通を含めたインフラ全てを作り上げる『ニュータウン』の改名こそが

『ゼロから造り上げた新地、明るい家族生活、夢のマイホーム、オフィス街へ通勤のラクラク』という『昭和になってからの願い』なのであって元の地形は消え去るし、もちろん先人の警告も消し去り希望輝く地名を割り当てられる。

だが近くを流れる川も「おお~美しい地名になった」と鎮まってくれるわけではない。

山を削った斜面も守るのは地名ではなくしっかりとした補強と排水である。

日本人の言う『言霊』は『言葉から連想する受け取り方を利用した働きかけ・もしくは意図しなくとも人が連想してしまう感受』であって

『無敵台』と名付けても別に無敵にはならないし、

『金持平』と名付けても金持ちが集まってくるだけで貧乏人が成長するわけでもない。


残酷だがそういう幻想が壊れて『科学的になっていく様』が

いわゆる新興住宅地につけられた美名なのだ。


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なので斜面や土壌の特徴、水害の有無などを表すのが『災害地名』であってそれは昨今叫ばれている『居住不適切』という勝手我儘な話はまったく見当はずれな意見である。

むしろ由来の響きや漢字に込められた警告をよく知り、対策をしよく土地を治めるべきである。

危ないのであれば『江東区』なんか今すぐ引っ越すべきであろう。

でもそうはいかない。

日本堤でも書いたが『先人が自然災害と戦った歴史』があって現在も狭い日本に居住し作物を育て、交流ができる。

それを脊髄反射していたらそれこそ『日本から出ていく』しかない。

日本に住むのだから日本に適応するべきなのに、日本に産まれた日本人が一番それを忘れている気がするのだ。

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諏訪神社(花巻市葛)

葛集落にある。神楽が市の無形文化財に指定され保存会が活動している。

生娘を捧げる人身供養が鹿になり、鮭へと変遷した歴史がある。供養塚がある。

また境内に丸く仕切られた場所があるが、これが神楽用なのか、神前相撲の土俵なのか、動物供養の何かなのかも不明。あまり説明がないので短時間では訪れるだけで精いっぱいであった。

に続きます

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