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正しい世代間闘争②(老後を見捨てるな)

前回はこちら

氷河期世代を攻撃するゆとり以下若い世代がまったく知恵が足りていない、もしくはまったく意識したことがないモノとは

「今、年寄りがうぜぇ。金もかかるんだぜ?見殺してもいいよなぁ」
と言う大雑把な考え方とそれに対して雑な選民思想で対処してしまうことの危険です。

たしかに現在、高齢者の医療費はウナギのぼりです。
医療機関へ支払われた税金の総額は46兆円(22年度)
そのうち
75歳以上の医療費は18兆円
となります。

こいつらはいずれ死にます。
たしかに用事もなく病院へ通い
「〇〇さん見ねぇない?具合悪いんだべか?」
という病院に来る人が具合悪いんだぞというアバラ3本くらい持って行かないと割に合わないツッコミ待ちの会話をし、不必要な湿布を処方されるのは
とてつもなく無駄ですが、死ぬまでのちょっとだけ我慢すればええだけです。

高齢者の窓口負担3割増はニュースで見ます。
2028年度までには「医療、介護の3割負担の対象拡大」「医療、介護保険における負担への金融資産の保有状況の反映」など。そして2040年ごろまでには「負担能力に応じた、より公正な負担のあり方の検討」
という流れです。

これ氷河期世代が年寄りになるの狙い撃ちですね。

今、検討されているもの、ちょっと先の未来に決まっている事柄ほぼほぼは
『氷河期世代をそのまま捨てる』ものです。

で、ここでちょっとだけ落ち着ていほしいのですが、
「氷河期世代を捨てた後はまた手厚く戻します!」
ってなりますか?

例えば、スーパーでもらう箸からつまようじが消えました。
理由は
「コロナ」(もう終わった)
「環境のため」(割り箸やつまようじそのものがリサイクルなのでズレてる)
「つまようじで怪我をしないように」(大人なら学べ)

値上げで過去最高益を上げようが、新しいエコな素材が出ようが、コロナが収束しようがつまようじが箸袋の中に復活しません。

どんな理由をつけても一度覚えた『楽』と『金』は忘れられないのです。
つまようじを再開したらまた努力しなければいけません。
努力しないで稼げる利益を手放すわけがありません。

それと同じです。
一度コストカットや合理化と言う名目で減らした社会保障は二度と戻りません。
日本はプライマリバランスの黒字化とグローバルな思想から小さい政府的な動きをしながら外郭団体や新しい利権が生まれ新たなるチューチューをしています。

トータルでは少し減っていても本当に届かなければいけないところへは必要な額は届かない、中抜きやNPOなどに手数料を吸い取られるだけで、効果も効率化も得られず、福祉の必要な人への支援も先細りしている悪循環を繰り返しています。

氷河期世代を見捨てる施行や福祉の削減はそのまま若いこれからの人を直撃します。
しかも人口数はぐっと少ないのですからより貧富の差、いや
『国家から見捨てられる人』の悲惨さが増します。


子育て関連の予算だって
『すでにこの現状で結婚をし子供を産み育てられる強運の持ち主』か
「子供を持つことが普通である環境に生んでくれた太い親がいる」
層への追い銭です。 


氷河期世代を煙たがり、
「ただの無能」と嘲笑ってたどり着くどんつきは
『人口の少ない自分達がさらなる少ない椅子取りゲームをやらされる』
未来です。

そんなことはない、政治を変える!
ええ、いいですねlその情熱。しかしそんな情熱が影響力を持つのは何歳くらいなんでしょうねぇ。
寿命の延びた現代なら65くらいからじゃないですかね?


そもそも氷河期世代と言う大ボリュームの人間たちが
「そろいもそろって超絶な無能」じゃないとあなたたちのおっしゃる
氷河期世代無能説は成り立たないんです。

幼少期から勉強でもなんでも競争を強いられました。
団塊の世代の競争とは違います。
負けてこぼれおちても社会の淵にひっかけてもらえる好景気とは違うのです。
1ミスは死に直結する椅子取り運ゲーを子供のころから強制ささせられていました。

インターネット黎明期でどんなに明るくて、複雑な表計算をマクロで片づけても
「そんなピコピコで楽しやがって」
と言われ
残業してズタボロになっても
「俺たちの若い頃はそんなもんじゃなかった」と言われ
チームを助けたり、支えても感謝どころか当たり前、
いや、
「お前はそうやってボコ殴りされてようやっと口きいてもらえんだぞ」
くらいの扱いをされました。

そしてそういう扱いをしていた大人は誰よりも早く帰り、誰よりも高給を食み、誰よりも責任から逃げ、誰よりも手柄を横取りしました。
自分達を育ててくれた偉大な先輩たちを小ばかにし、時代遅れと決めつけ、
じぶ自分達がついていけない技術を知っている氷河期世代をただの踏み台とし、今は自分達がみっともなく1秒でも生きるために必死で醜態を晒しています。


そんなサンドバックにされた世代がみんなアホなら
なんで君たちはサンドバックになってないんだろうな!

自分達をたいした何かと勘違いすることなかれ。
その勘違いこそ足元をすくう氾濫。

君たちは救われなければならない。
なぜなら困った人間を救えない国家はほぼ例外なく滅びているから。
氷河期世代を救わない、いや、棄民したことを認めることすらできない国家が
君たちに一体何をしてくれるというのだろう?

今まさに棄民社会実験としてモルモットになっている氷河期を笑ったり、見下す行為は
ピンセットでつままれて薬品につけられる順番待ちに並べられている自分がわからないと自己紹介していることに気がつくべきだ。

次回はなぜ段階の世代はここまで日本をズタボロにしてなお自覚なくみっともないのか?を探ろう。

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