兄夫婦と行くイタリア旅行 振返り(1)イタリア今昔
イタリアは22歳で初訪問してから62歳の今回が9回目。観光大国イタリアも来るたびに様子が変化している。色々と変化はある中、今回の訪問で強く感じたことは以下の2つ。
事前予約の徹底
今までのイタリア旅行で予約をしたことがあったのはバチカン博物館だけ。それに比べて今回予約したのはバチカン博物館を含め11施設。このうちミラノのスフォルツェスコ城、フィレンツェのサンマルコ修道院は結果的に予約が無くても差し支えなかった。だが、その他9つの施設は予約必須であったり、行列回避、時間節約のため予約は必要だった。個人旅行をする場合は予約の手間もかかる。また予約手数料も取られるのは痛い。
予約は訪問日だけでは無く時間の指定もされるので、かなり窮屈に感じる。遅れると予約が失効してしまうので、多少の時間の余裕を持って行くことになる。そうなると予め綿密な計画が必要となり、その日の体調や気分で動ける、状況によって臨機応変に対応する、という個人旅行の自由度が薄れてしまう。
また最後の晩餐やコロッセオといった「超」がつく人気施設では予約は記名式で、予め参加者名を伝えておく必要がある。入場当日、名前をIDでチェックするのだが、日本人ならパスポートを携帯しなければならないので、盗難や紛失の心配が一つ増えることになる。
また、人気施設の公式サイトで個人向けに割り当てられているチケットの数が少ないのか、確実に入場しようとすると、現地ガイドツアーを利用せざるを得ない。そのため、ガイドツアーの団体がかつてない程に多かった。仕方がないが、混雑した中、彼らは群れで動くため、こちらが思うように動けないことが多々あってイライラさせられた。
今回の旅行は個人旅行の方が良いという、兄の要望に沿ったものだが、年齢を考えると荷物も運んでもらえ、歩かずにバスで目的地まで運んでもらえる団体旅行も考慮してもよかったかもしれない。ただ、自分の行きたい場所で十分な時間を過ごしたい場合は個人旅行にする他ない。
レストランでの注文の自由度
多くの観光客が自分たちの食べたいものを食べたいだけ注文しているので、注文の自由度?が大きくなっているように思えた。
例えば、3人家族の夕食で娘はサラダだけ、親はそれぞれメイン料理だけを注文していたり、ワインを売りにしている店で、水しか飲んでいなかったりと、とても自由な注文の仕方をしている光景があちこちで見られた。食べる量が少ない日本人にはこういった注文が許容される傾向は有難いことだ。
今でも、「少なくとも前菜とメイン(セコンドピアット)またはパスタ/スープ(プリモピアット)とメインのように頼みましょう」というような事を聞くが、今回周りのテーブルを見た限りでは何でもありの様子だった。
若い頃は前菜、プリモピアット、セコンドピアット、デザート、コーヒー、食後酒(グラッパ)のフルコースを頼んでいたが、今回は家内と2人で前菜、プリモ、セコンドをそれぞれシェアし、デザートを飛ばしてコーヒーでお腹がいっぱいになる、そんな注文が多かった。全盛期?の半分以下の量になったという事だ。
健康志向を受け、食べる量も、アルコール摂取も少なくなりつつあるため、イタリアの伝統にのっとった食べ方をする外国人は見かけなかった。お腹の減り具合に合わせて頼むと良いと思う。
以上、今回特に強く感じた変化についてでした。
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