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背信のペプシ

今日、ペプシコーラを飲んだ。おそらく50年ぶりくらいだ。

KFC(ケンタッキー)にお昼ご飯を食べに行ったらカウンターには注文している人がいて、その横には自分で注文出来るセルフオーダーレジが空いていた。ものは試しとセルフオーダーにチャレンジする。有人?カウンターではpontaポイントをつけるように頼むのも憚られるけれど、セルフオーダーレジでは気兼ねせずにつけることができた。

ランチのセットメニューを選び、サイドオーダーや飲み物を選択していく。快調に進んでいたが、飲み物の種類が多く、コカコーラを見つけられない。焦って画面をスクロールするけれどわからずに、思わずペプシコーラを選んでしまった。

しばらくすると、受け取りカウンターに自分の番号が表示される。店員の方は「ペプシコーラでご用意しています。」とわざわざ言ってくれる。カップの中を見ても(ひょっとして、飲んでみても?)コカコーラと見分けがつかないからだろうか。

ところで、コーラはコカコーラと決めている。高校3年生の時、担任の先生から「コカコーラ奨学金」に応募してみるよう勧められた。その先生は私の家庭が貧しく、進学の際には学費は自分で賄わなければならないことを知っており、わざわざ推薦書を書いてくれたのだ。

幸い、月1万円の返還義務のない給付奨学金をいただけることになった。大学入学時と卒業時には東京での式典に招待していただいたり、夏には会社の保養所に宿泊させていただいたりと、大いにお世話になった。経済的に苦しい中、なんとか卒業できたのは、この奨学金のおかげだ。

以来、恩を心に刻み、コーラはコカコーラと決めている。ペプシには口をつけないと心に誓ったのだ。ところがである。今日、コカコーラを裏切って、記憶にある限りでは小学生の時以来、ペプシを口にしてしまった。じわじわと自責の念が湧き起こったので、反省の弁をしたためることにした次第である。

コカコーラ、ごめんなさ〜い!

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