見出し画像

兄夫婦と行くイタリア旅行 ローマ編(4)

コロッセオ

明日は午前中に帰国の途につくので、ローマ観光は今日が最後。兄夫婦の希望の観光施設のひとつ、コロッセオに朝から向かう。ローマ観光では外せない所だが、予約が必須となっている。予約したのはローマパスの割引を使ったコロッセオと周辺のフォロ・ロマーノなどの遺跡がセットとなったもの。コロッセオのアリーナや地下には入れない。

ホテルからテルミニ駅まで少し歩いて、今回初めての地下鉄に乗る。B線で2つ先のコロッセオ駅で降りると、すぐにその姿が見える。5分くらい早かったので、係に少し待つように言われる。時間になって入場を許可され、パスポートやローマパスのチェックがある。人気の予約施設は記名式で、予め登録した名前をIDでチェックされる。ダフ屋対策だ。

外から見るコロッセオはとても絵になるが、中に入って間近に見ると、その大きさを肌で感じられ、また建築の技術が窺い知れて面白い。その規模と保存の状態はローマ帝国時代に作られた円形劇場の決定版と言える。

巨大なコロッセオ

観客席側から見ていると、映画「グラディエーター」で見たような剣闘士の戦いや、猛獣との闘いが行われていて、それに熱狂する人びとの歓声が聞こえてくるような気がする。

内部を見下ろす
古代の建築技術に感服する
石に昔の落書きが
五万人収容
模型の展示
コロッセオからも良い景色が見える
コロッセオからの景色

以前はなかったと思うが、コロッセオの歴史の展示も興味深く、有意義な訪問となった。夏の日中にフォロ・ロマーノと共に訪れることにしたために、アリーナや地下を省略したが、いい季節に来られるなら、くまなく見てみる価値があると思う。

ところで、コロッセオの周囲の2箇所に給水器を見つけた。ガス入りかガスなし、500mlリットル単位で3つの量から選べると言う優れもの。空いたペットボトルに入れさせてもらった。暑い夏にはこの無料で美味しいローマの水は有難い。

フォロ・ロマーノ

コロッセオから一番近い入り口から入場する。便利な入り口のため、行列ができている。フォロ・ロマーノはローマ時代の遺跡群で、かつて重要な施設が並んでいた目抜通りだ。何の遺跡なのか確認しないと、単に石が積まれたり、転がったりしているだけになる。

奥は教会
工事中
かつて凱旋パレードもあった道
凱旋門
神殿跡
遺跡が並ぶ

ネットの解説を参照しながらひとつひとつ見ていく。神殿であったり、巫女の館であったり、その姿を想像する。ひと通り歩いて、今度はパラティーノの丘を3人で上がる。強い日差しの中、息があがって坂を上るのをギブアップした兄は木陰で休憩。フォロ・ロマーノを見下ろし、ずっと向こうに見える光景を楽しみ、写真を撮る。

パラティーノの丘から眺める
コロッセオも見える

あまりにも暑く、日陰での水分補給の休憩をとりながらなんとか観光を終えた。

サンタ・マリア・イン・コスメディア教会 真実の口

遺跡の近くでお昼ご飯を食べる。あっさりしたものが欲しくて、アサリのスパゲッティにするが、あまりにも早く出てきたので作り置きを疑う。麺が茹でたての感じがしない。兄夫婦もタリアテッレのラグーソースを頼んだが、2人にはアルデンテすぎたのか、ほとんど残してしまった。

ボンゴレビアンコ
タリアテッレ ラグーソース
真実の口に向かう途中 狼に育てられたロムルスとレムスの像

フォロ・ロマーノから徒歩で真実の口のあるサンタ・マリア・イン・コスメディア教会へと向かう。「ローマの休日」の1シーンで知られるこの教会は、今でも真実の口に手を突っ込んで写真を撮る観光名所だ。

昔は思いのままに写真を撮っていたが、前回訪れた際には、行列があり「写真2ユーロ」のような貼り紙があって、少しゲンナリとした。今回は寄付の箱が置いてあるだけで、いくら入れるか、或いは入れないかは自由な感じだった。列の先には係がいて、カメラを渡せば写真を撮ってくれる。

教会の外まで写真行列が出来ている
みんな我慢して並ぶ
お馴染み 鼻に手を入れたのは私だけ

写真の後は教会に入る。真実の口は実は昔は口から水が出ている泉だったと聞いたことがある。教会の外の泉だったようだ。この聖堂はギリシャ人のための聖堂で、小ぶりで落ち着いた印象だ。さらに奥に入ると、お土産が売っていて、たくさんの真実の口のグッズが買える。

聖堂内
壁画も
柱の色が違う
静謐さが感じられる

ローマ観光もこれで最後。「キリスト教のローマ」、「ローマ帝国のローマ」、そして「『ローマの休日』のローマ」の3つを何とか巡ることができたと思う。長かったイタリア旅行もこれで締めくくりとなり、深夜の関空出発から15日間に渡る旅行も明日で終わる。

最後の夜はオペラ座に近い賑やかな通りで家内と2人で夕食を取った。伝統的な雰囲気のレストランで、料理もワインも美味しく、家内は「今回のイタリアで一番美味しかった。」といっていた。心もお腹も満たされた満足感と、兄夫婦のアテンドをやり遂げた達成感を味わっていた。

だが、その後我々4人がとんでもない事態に巻き込まれるとは、この時は誰ひとりとして知る由もなかった。でも、これはまた別の話。

前回の投稿はこちら。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?