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その道の名は王室の名

(カバー写真 : Queen Victoria 1882年, Wikipediaより)

王室の名のついた道より先に総督の名のついた道を紹介してしまったので、イギリス王室関係者から「不敬である!」との苦情が来ないうちに早速紹介しましょう。写真は断りのない限りすべてWikipediaからです。


★Queen Victoria 英女皇維多利亞(グレートブリテン第7代女王)
→ Queen Victoria Street 域多利皇后街 中環にあります。

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→ Queen's Road Central 皇后大道中 中環にあります。

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→ Queen's Road East 皇后大道東 灣仔にあります。

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→ Queen's Road West 皇后大道西 西環にあります。

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→ Queen Street 皇后街 上環にあります。

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→ Queensway 金鐘道 金鐘にあります。

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→ Victoria Road 域多利道 摩星嶺にあります。

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→ Jubilee Street 租庇利街 中環にあります。

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 Jubileeとは50周年の意味で、Queen Victoriaの在位50周年を記念してつけられたものです。

Prince Albert of Saxe - Coburg and Gotha 維多利亞女皇夫婿亞厘畢親王(Queen Victoriaの夫)
→ Upper Albert Road 上亞厘畢道 中環にあります。

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→ Lower Albert Road 下亞厘畢道 中環にあります。

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→ Albert Path 亞厘畢里 中環にあります。

(出典:新浪網)


★Prince Arthur William Patrick Albert, Duke of Connaught and Strathearn 維多利亞女皇的第三子干諾公爵(Queen Victoriaの子)
→ Connaught Road Central 干諾道中 中環にあります。

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→ Connaught Road West 干諾道西 西環にあります。

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→ Connaught Place 康樂廣場 中環にあります。

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★King Edward Ⅶ 英皇愛德華七世(Queen Victoriaの子)→ King's Park Hill Road 京士柏山道 油麻地にあります。
(写真なし)
→ King's Park Rise 京士柏道 油麻地にあります。

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★King George Ⅴ 英皇佐治五世(Queen Victoriaの孫)→ Great George Street 記利佐治街 銅鑼灣にあります。

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→ King's Road 英皇道 北角から鰂魚涌にかけてあります。

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★Prince Henry William Frederick Albert, Duke of Gloucester 英皇佐治五世的第三子格洛斯特公爵(King George Ⅴの子)

→ Gloucester Road 告士打道 灣仔にあります。

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★King Edward Ⅷ 英皇愛德華八世(King George Ⅴの子)
→ Prince Edward Road East 太子道東 九龍城にあります。

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→ Prince Edward Road West 太子道西 太子にあります。

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Queen Elizabeth Ⅱ 伊麗莎白二世(現任女王)
→ Queen Elizabeth Hospital Road 伊利沙伯醫院路 伊利沙伯醫院の中にあります。

(出典:Soldier的世界)
→ Queen Elizabeth Hospital Path 伊利沙伯醫院徑 伊利沙伯醫院の中にあります。

(出典:Soldier的世界)

Prince Philip, Duke of Edinburgh 英女皇伊利沙伯二世夫婿愛丁堡公爵即菲臘親王 (Queen Elizabeth Ⅱの夫)→ Edinburgh Place 愛丁堡廣場 中環にあります。

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Princess Margaret, Countess of Snowdon 英皇佐治六世的女兒瑪嘉烈公主(Queen Elizabeth Ⅱの妹)
→ Princess Margaret Road 公主道 何文田にあります。

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王室関係の名前の道はこれで全部です。

さて、Queenの称号のついた道のうち、広東語で「域多利皇后街」、「皇后大道中/東/西」、「皇后街」と訳されている道がありますが、これは厳密にいうと誤訳です。Queenの正しい広東語訳は「女皇」になります。
恐らく最初に訳した時に「皇后」にしてしまったので、あとで訂正するのが大変になってしまったんでしょうね。
私も昔は全く気がつかなかったのですが、映画「最佳拍檔女皇密令(邦題 「皇帝密使」)」を観た時にあれ?と思いました。
もっとも、バンドの「Queen」を「皇后樂隊」と訳すくらいですから、案外いい加減なのかもしれません。

ところで、香港と言えばトラムに乗るのが楽しみという方も多々いらっしゃいます。まぁ私もその一人なんですが。
そのトラム、観光用としてオープントップの車両が3両あるのはご存じでしたか?1920年代の車両を再現したレトロ感満載の車両です。有名な120号車よりさらに40年も昔のデザインです。
うち28号車と128号車の2両が貸し切り専用に運行されているのですが、その愛称が「ヴィクトリア」と「アルバート」と聞きます。
この愛称はほとんど知られていないらしく、ネット検索でも引っかからないのですが、もちろん女王夫妻から命名したものです。香港らしい、なかなかいいセンスだと思いませんか?

イギリス由来の地名、道路名は、2047年以降順次替えられてしまうんだろうな〜と思うと残念ではありますが、私も含めこうした歴史の残り香に触れることができた世代は幸せだと思います。

香港に一度でも行ったことのある読者の皆様、また自由に旅行が出来るような社会状況が戻ったら、香港返還前のあらゆる事物に触れて下さい。写真でも音声でも動画でも。
何かの役に立つわけではありませんが、「こんなものがあった」「こんな光景があった」「こんな音だった」…などを記憶と記録にきざんでもらえれば。
残された時間はわずかです。

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