「すべて忘れてしまうから」
燃え殻さん気になるな、と思いつつまだ一冊も読んでなかった。確かくまさんがお好きとか書かれていた気がして、手に取ってみた。
しみじみと良い。
私は本当に過去のことを忘れてしまっているのだけれど、色々な人との沢山の会話や、触れ合いによって、今まで生きてきたし、これからも生きていくのだと思う。そんな中のいくつかをこの本のようにそっと心の中に留めて置けたらと思った。
個人的には「すごい美味しい中華のレストランを見つけた」と言われて一緒に行ったら、予想通り「王将」だった話が何故か印象的に。いろんなものにとらわれずに、素直に美味しいものを美味しいと言いたいし、素敵なものを素敵だと言えたらいい。
人間らしく生きたいね。立岩真也先生の「人間の条件そんなものない」でもあったけれど、頑張らないと生きといけない社会というのは、人間らしい社会なのだろうか。
懐かしい、という感覚がどういうものか知りたい、という人がもしいたら、この本を勧めたい。なにか大きな出来事はなくても、心に残ることはあるし、そう言ったものが懐かしいなんじゃないか、ということをこの本は控えめに表現している気がした。
最近会ってない昔の同僚や友達とまた話したくなるようなそんな感覚がした本でした。
本のメモは読みながら書いたり、読み終わってから書いたり、その本によってそれぞれだけれど、書いておいて少し寝かせると、あとからふとした時に感想がフッと浮かんできたりするから不思議だ。
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