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「とまる、はずす、きえる ケアとトラウマと時間について」

 宮地尚子さんの新刊ということで、借りてきました。

 ある程度お二人の研究領域や過去のご著書を理解していないとなかなか全てを理解することは難しいのかな、という感じです。簡単に解説があったりはするのですが。
 ただ、基本的にはとても読みやすく、ああ、あれも名前だけ知っているけど、ちゃんと読まなきゃ(レヴィナスとか。。)、とか、これも読んでみなくちゃ、と思えたことも、読んで良かったかな、と思いました。
 森岡正博さんの「生まれてこなければ良かったのか」にも言及されているところもあり、個人的にはとても興味深い内容でした。
 色々とこの本にあったものを読んでみて、またこの本に戻ってくると、もっと楽しめるのかな、と思う。

 お互い話が噛み合っていないようなところもあるけれど、それはそれとしてまた流れていくのが対談ならではというか、そういうところも対談本の面白さかなと。

 基本的にはとても興味深い議論が続いて、どの章も面白い。
 個人的には最後の「きえる」と「とまる」が良かったです。

 村上靖彦さんの本を読まずにこれを読んでしまったので、村上靖彦さんの本も「ケアとはなにか」、「交わらないリズム」あたりをまず読んでみようかと思います。

 個人的に好きな本の一つに、その本を読んで、他の本へ導いてくれるような本、というのがあるのですが、この本もそういう本でした。

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