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「死ぬまで生きる日記」


 カウンセリングの記録ということで、なかなかクライエント側からの発信があまりないので、興味があり図書館で借りてきました。

 読み進めてみて、自分とは随分スタート地点が違うのだな、というところ。3年やってるけれど、全然ここまで来てない。
 やっている心理療法の違いなのか、私のは、ここまで指示的というか、そういうことはなく、あくまでも自分で考える的なものなので、おそらく私のように考えられない感じられない人と、すでにそこができている人との違いなのかな、と思ったりした。
 この作者の方が受けているのは認知行動療法的なもののような気がする。

 ネガティヴになりそうな時、自分が信じられなくなった時に、ふと開いてみて気持ちを整理するのに役立つかもしれない。

 各章の最後にオススメの本が出ているのだけれど、私も金原ひとみさんのエッセイの本はとても好きで、最近文庫化されたので買って手元に置いている。
 金原さんの気持ちの波や絶望や日常が織り混ざりながら語られるこの本に、何故か支えられたり、立場は全く違うけれど、共感したりする。

 自分と向き合うというのは長い長い道のりなのだな、と思う。1番付き合いが長いはずの私が、一番よく分からない。馴染まない。
 ひたすらなんとか思いを巡らせて言語化していくしかないのかな、と。
 その言語化していくヒントのようなものが詰まった本だと思う。
 自分のことがよくわからない時に読んでみるとヒントが見つかるような本だと思う。

 カウンセリングってどんなものか知りたい人にも良いかと思う。心理療法のやり方によって、カウンセラーとのやりとりはまた違ってくるが、どんなものなのか知ることができる。
 本では短い期間の話のように思ったのだけれど、実際は2年ということで、この本には出てこないなんの進捗も手応えもない積み重ねられたセッションがこの本の裏にあることもなんとなく想像できる。

 これで読書メモのストックは終わり。ここから当分読めてない。そろそろ再開できるかな。
6月はつらかった。

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