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「人間の条件そんなものない」


 先日亡くなられた立岩真也先生の本を読みたいと思いつつも、かなり難解との評判があり、子供向けのものならばなんとか読めるかな、と思い、手に取ってみた。

 いや、子供向けでもなかなか難解というか、ちょっと読みにくい。丁寧に説明され過ぎて読みにくいというか。
 週一回1時間くらい集中して読む感じで1ヶ月かかってしまった。

 うまく感想を書けないけれど、この本はとても良かった。能力主義の話、文化的で健康的な最低限の生活について、障害について、資本主義について、などなど社会を取り巻く、いまでも問題になってる事たちを取り上げ、解説して、いろいろな意見があることも述べられつつ、著者の意見が述べられている。とても論理的。すごく丁寧。

 文化的で健康的な最低限の生活は、、いまでも度々話題になる。ワーキングプアと生活保護が比べられたり。私は著者と同じく、この最低限を取る方が良いと思うし、生活保護を下げろではなく、ワーキングプアをなくした方が良いと思う。
 頑張らなければ生きていけない社会ではなく、そんなに頑張らなくても生きていけると良いと思う。

 これは以前に読んだ「能力の生きづらさをほぐす」にも通ずる話なのだけれど、この本はもっと根っこの話だと思う。

 難解で知られる立岩真也先生のご著書だが、少しづつ読んでいこうかと思っている。この本にもたくさん出てくるけれど、障害学をメインにされていたようで、ぼちぼち読みたいなと。次は「良い死/唯の生」が気になるけれど、これまた読むのに時間がかかりそう。

 話はそれますが、読書ガイドがついてる本は良いと思う。個人的にはあるのが良いな。ここからどう深めるか、どう興味を広げていくかの助けになりそうな気がする。

 実は図書館で借りていたのだけれど、お気に入りの書店で見かけて即買いしてしまった。後日その書店に行ったら、早々に補充されており、新刊でもないので密かに推しているのかな、など。

 とても大事なことが書いてあると思うので、何度でも読み返したい。


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