副業で10万円稼げるという言葉の罠とは

今、とりわけ副業が注目されている。新型コロナウイルス感染拡大防止で自宅待機を強いられる中、副業を始めようとする人の数は今後も増えていくそうだ。

副業でまず目につくのがネットビジネス。多くの人が、ブログやYouTubeなどで稼ぐことを一度は考えるだろう。そして「ブログ 稼ぎ方」とか検索する。すると、「ブログ収入で10万稼ぐ!」なんて表題のページがたくさん出てくる。これが罠なのだ。


・10万円くらい手に入れるのは簡単

10万稼ぐ!という飛びつきやすいタイトルを唄う副業案内サイトや怪しいサイト、マルチ商法などに首を突っ込んでわかった結論がこれ。

では具体的にどうやるのか。10万円といえば現金で、口座に給料として振り込まれることを想像するのではないか?


そうではない。クレジットカード申し込みや保険の相談などをして稼いだポイントを合わせると大体10万円になるというもの。クレジットカード新規登録で20000ポイントプレゼント!みたいなやつ、これに登録してポイントをゲットしようという話。それだけのことなのだ。

そのサイトで20000ポイント貰えるってことは、20000円分お買い物できるってことだからいいじゃんと思うかもしれない。副業案内するサイトの筆者はその先を見ている。


・信用を売ればお金になる

手っ取り早く10万円手に入れる方法を教えて、自分についてくる人を欲している。ビジネスパートナーとか横文字を並べて格好つけているが、無知な我々は本当の仕組みを教えるはずがない。我々に良い情報をただで渡す人などいない。相手が稼げていけるように、言葉巧みに我々が誘導されているだけだ。

誘導された我々も稼げていればウィンウィンかもしれない。だがこういう場合の多くは、気づいたときには自分の信用を失っていることが多い。


例を2つ挙げよう。

マルチ商法、ねずみ講は、稼ぐ仕組みを教えるとかその組織への入会料とかで最初に数十万円払う。自分にねずみ講を教えた奴は、人を連れてきた紹介料で数万得る。自分は入会料を失ったけど、友人等を連れてきてお金を払わせ入会させれば収入を得る。組織といいつつ会社じゃなく、ただの人の集まりであることが多いため、警察も税金も関係ない。財布は潤うだろうが、友達を売っていることに他ならない。信用なんて得られないだろう。

ブログで稼ぐのは、閲覧数を増やせば広告主がついて収入になる、というのが主な稼ぎ方だ。芸能人のプライベートや○○な方法7つ!とかいうブログ記事は大体そういう手法で稼ごうとしている。中には、ある芸能人の恋人有無は?ってタイトルを付けながら、わかりませんでした!なんて記事がある。タイトルに騙されても閲覧数カウントは変わらないので、ブログ筆者にとって嬉しいことに変わりはない。


・簡単に金を稼ぐ方法なんてない

僕が言いたいのは、汚い手法に騙されるなということ。法の網目を掻い潜って、倫理的にアウトな部分に触れて金を稼ぐ方法がどんどん生み出されている。無知な我々はそれについつい騙される。

きちんと稼ぐには頭良くなるしか方法はないのだ。頭使うか体を使うか。今の日本で一攫千金なんてかなりレアケース。収入を増やすなら時間をかけてコツコツと。株でも投資でも専門分野でも、知識は金になる。どうか、ネットの情報や甘い言葉に騙されずに済む人が少しでも増えることを切に願っている。


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