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上行結腸癌

母入院の翌日、お見舞いに行った。

手術を受けることは医師から聞いていたようだった。なんの病気なの?医師からどんな説明をされたの?と私に聞いてきたその目が忘れられない…。動揺していて、私が知っている強い母親ではない。

助けて!と言っているような目で、聞いてきたその表情を今でも忘れられない。

癌かもしれないなんて言えない…。

けど、いずれ分かることだし、不安なまま手術を受けるのも可哀想なので、医師から説明されたことを正直に母に説明した。母はいつでも冷静だ。

もう、この辺りから記憶が曖昧になってきている…。


手術は無事に終わり、病理検査の結果、ステージ3Bの上行結腸癌と診断された。

退院後、間も無くして私達の結婚式が無事に終了した。神社での挙式だったので、参道を母にエスコートしてもらったことは今でも記憶に鮮明だ。

神様、ありがとうございます。どうか、ガンが治りますように。お母さんが長生きできますように。とお祈りした。

母は痩せてしまったが、元気だった。

その後も通院が続き、抗癌剤治療が始まると、とてもしんどそうだった…。

食欲不振、吐き気、倦怠感

父は単身赴任だったので、1人で暮らしながら闘病していた。

私は仕事をしていたので、週末会いにいく程度で、今思えばもっと平日に何か手伝ってあげたり寄り添ってあげたりしてあげれば良かったな、と思う。

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