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『ONE DAY ~聖夜のから騒ぎ~』 第9話「12月24日16時43分~17時48分」 感想


概要

放送局:フジテレビ系列
放送日時:2023年12月4日(月曜日) 21時00分~21時54分

脚本:徳永 友一
音楽:佐藤 直紀
主題歌:ミイナ・オカベ「Flashback feat. Daichi Yamamoto」 (ユニバーサル・インターナショナル)
プロデュース:成河 広明
演出:柳沢 凌介
製作・著作:フジテレビ

番組公式サイト リンク

感想

 前回ラストで蜜谷に撃たれた勇太(誠司)。案の定一命は取り留め、(おそらく警察病院に)搬送されています。ここまでは「計画通り」といったところでしょうか。さらに、その場に居合わせた時生シェフが桔梗さんに話した内容は「勇太は撃たれていない(撃たれたふりをして病院に運ばれる)」という彼の計画。横浜スタジアムでのやりとりやバスジャックの時の時生シェフの話を聞いて「この人は信頼に足る」と判断し、「犯人が撃たれた!」と叫ぶ(=警察をかく乱する)役割を託したのでしょう。これもまた「善意の連鎖」です。

 バスジャック現場からの帰り道、時生シェフがビートルズのうんちくと共に梅雨美さんに語った「『葵亭』の味は俺一人で作っているんじゃない」「誰一人欠けてもそれは『葵亭』じゃない」という言葉は、"チーム"に属する者として身に刻みたいものでした。"チームプレー"は"個々の実力"があって発揮されるものとはいえ、"個"が集まっただけで"チーム"ができるのではなく、そこに"信頼"や"補完"があって初めて"チーム"としてまとまる。漫画『SLAM DUNK』で安西先生が言っていた「お前のためにチームがあるんじゃねぇ。チームの為にお前がいるんだ!!」という名言に通ずるものを感じました。

 一方、"アネモネ"の取引は誠司がいないゆえに難航。狼狽するミズキに勇太は接触し、「蜜谷に今夜の取引場所を教えた。今夜の取引は中止した方が良い」とハッタリをかけます。さすがのミズキもこれにはプッツンしつつも、(自分と誠司の)今後のために「やるしかない」と決意を固めました。後がない人間って、迷いがない分怖いですね。
 一方、誠司は取引相手に「捜査情報は入ってくるから、安全な取引場所はわかる」と連絡し、ひとまずの取引延期を通達。間違いなく、ここで"アネモネ"を取引相手もろとも潰す気でしょうね。「信頼できるのは誠司だけ」「この取引が失敗したら自分は終わり」という焦りからでしょうが、ミズキは完全に勇太の手の上で踊らされている状態。ちょっと彼が気の毒ではあります…(笑)
 それはそれとして、誠司のスマホを渡すとき、ミズキが「結構大変だったんですよ、これ取り戻すの」と言ったのはクスッとしました。たしかに大変だったよな…。

 一方、横浜テレビ報道部はこれまでの事件の動向から「警察内部で意図的に情報隠蔽が行われている」ことにたどり着きます。それができるのは警察内部でもかなり上の立場。いよいよもって一ノ瀬捜査一課長が怪しい…と見て間違いないでしょうか?
 そして、勇太から「今夜20時、取引が行われる」というメールが。「国際犯罪組織の取引現場を捉える」という大スクープに向けて、報道班・テレビの前の視聴者共々気合い十分です。

 時を同じくして、『葵亭』に菊蔵さんの妻・真緒さん(演:村重杏奈)が。真礼さんの愛犬・フランを探す中で「相手(菊蔵さん)の悪いところだけじゃなく、良いところにも目を向けなくちゃ」と反省した彼女は、菊蔵さんに感謝と寂しさを述べてラブラブモード。冷めきっていた関係が円満解決に急展開したようで、何よりです。

 殺人事件の解決、世紀の大スクープ、クリスマスイブのディナー。三者三様で完結に向かっている感じがひしひしと伝わってきます。はたしてどんなクライマックスになるのか。あと2話が楽しみです。

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