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『ONE DAY ~聖夜のから騒ぎ~』 第1話「12月24日0時00分~7時19分」 感想


概要

放送局:フジテレビ系列
放送日時:2023年10月9日(月曜日・祝日) 21時00分~22時24分

脚本:徳永 友一
音楽:佐藤 直紀
主題歌:ミイナ・オカベ「Flashback feat. Daichi Yamamoto」 (ユニバーサル・インターナショナル)
プロデュース:成河 広明
演出:鈴木 雅之
製作・著作:フジテレビ

番組公式サイト リンク

感想

 2023年12月24日。このたった1日を連続ドラマとして描く。群像劇(トリプル主演)として。それも月9で(最近は「従来の月9らしくない」ドラマも増えましたが)。けっこう挑戦的な前情報で、個人的に今クールの連続ドラマで最も気になっていた作品です。

 第1話時点での流れとしては、記憶喪失の男・勝呂寺誠司(演:二宮和也)が巻き込まれた殺人事件が主軸。それと並行して横浜テレビのキャスター・倉内桔梗(演:中谷美紀)と洋食屋「葵亭」のシェフ・立葵時生(演:大沢たかお)の、ちょっと事件の煽りを受けたクリスマスイブが描かれている、と言った感じです。
 逃亡編(誠司パート)が当然ながらシリアス一辺倒なこと、地方テレビ局編(桔梗パート)がややギスギスした感じであることに比べると、レストラン編(時生パート)は今のところかなり平和。「葵亭」で誠司と時生が一悶着あったくだりとか、その後の誤解が誤解を呼ぶ会話とか、かなり面白かったです。ついでに鍋横転の罪をなすりつけられた誠司はかわいそうですが…

 公式サイトのイントロダクションによると、伏線は第1話から張られている、そして最終話ですべて回収されるとのこと。それだけに、現時点でも気になるポイントが数多くありました。
 特に気になったのは誠司の言動。「葵亭」での一悶着にしても、国際犯罪組織アネモネのアジトを脱出してからにしても、明らかに素人の動きじゃない
 アネモネのボスである笛花ミズキ(演:中川大志)が「誠司は今回の麻薬取引に必要不可欠」と言っていたことからも、彼の言う「誠司はかつてアネモネの重鎮だった」という言葉は真っ赤な嘘ではないはず。少なくともアネモネに属していたのは本当かと思います。高い身体能力も加味すると、汚れ仕事を請け負う役割だったりしたのでしょうか?
 しかし、最終盤で八幡柚杏(演:中村アン)の言う「警視庁組織犯罪対策部の管理官である密谷満作(演:江口洋介)に会えば素性が分かる」という話が本当なら、少し話は変わってきます。犯罪組織の中心人物がそのままの身分で警察と関わりを持つというのは違和感しかないですからね。
 また、八幡の「このままでは事実がどうであれ、『誠司が犯人』ということにされる」という台詞も引っ掛かります。まるで「彼が犯人であった方が、各方面に都合がいい」かのような…。
 以上から推察すると、記憶喪失前の誠司は警察からアネモネに送り込まれた潜入捜査官(もしくは情報源)なんじゃないかと予想しています。

 随所に出てくる謎の男・真礼(演:佐藤浩市)が物語にどう関わってくるのか、バラバラに見える3つの物語はどう繋がっていくのか。かなり楽しみな第1話でした。

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