見出し画像

久々にクラブ行きたいな~!行ったことないけど

クラブなんて行ったことない。ライブハウスはあるけれど。ライブハウスとクラブって別もの?建物としては一緒なことも多いけど、多分クラブとして使われるときと、ライブハウスとして使われるときでは、全く様子が違うんだろうなと思っている。

DJが曲をかけてみんなで踊るのがクラブ、ミュージシャンの演奏を聴くときはライブハウス、みたいにイメージしてもらえればいいのかなと思う。

「お酒まみれベタベタになったフロア」「地下への階段 重たいドア」くらいまでは、体験したことがある。こう見えても大学時代は軽音楽サークルで、都内の小さなライブハウスをあちこち回っていたから。

ただそれ以上に、実のところよく分かっていない歌詞がいっぱい出てくる。「数時間で変わる関係性 いなくなってたアイツのツレ」とか「思い出が小銭になった 膨らんだ財布を抱いて」とか「この瞬間はキミの目を見つめている 魔法をかけてくれ」とか、私の記憶の引き出しに一切ない感覚。

でも私はこの曲がとても好きなのだ。タイトルに「なにも考えずにこれ聞け」と冠したプレイリストにも入っている。メンタルが崩壊してどうしようもなくて、音楽聴きたいけど選曲する気力も残ってないとき用に作った。

この曲がリリースされた2020年の8月、コロナ禍で音楽業界が大打撃を受けたあの頃。クラブもライブハウスも「密閉・密接・密着」の3密がもれなく揃ってしまう場所。

コンサートもライブもクラブも、片っ端から中止になった。「みんなで集まって音楽を楽しむ」ということへの恋しさを歌ったミュージシャンがたくさんいた。この曲も「いや、家が好きだよ基本は」と冒頭にありつつ、クラブへの恋しさを歌っている。

そこにある情景を五感で感じられるのが、大好きな理由の1つ目。最初の方でも紹介したけれど、「お酒まみれベタベタになったフロア」「数時間で変わる関係性 いなくなってたアイツのツレ」「思い出が小銭になった 膨らんだ財布を抱いて」とか、本当に最高。

体験したことが無くても、その周りにあるエピソードや感情までありありと想像できる。クラブに行ったことがない私でも「そういうのいいな~恋しいな~」と自分ごとのように思えてしまう。

そして、重低音をしっかり響かせつつ、朝が似合うような爽やかなトラックになっていることも大事なポイントだと思う。始発が動く頃にクラブを出て、見上げたら広がっている青空のような。

ちょっとデパートの閉店BGMっぽさもあって、それが切なさとか名残惜しさを感じさせるアクセントになっている。「行こうよ!」とか「来てよ!」ではなく、「久々に行きたいな~」という、一歩引いた目線に寄り添ってくれるんだよなあ。

そして、一体感!大団円!という感じになり過ぎず、ゆるく軽く、自由に体を揺らせる雰囲気になっているのが、この曲のメッセージとすごく合っている。

「てんでダメななダンスでも 構わないよ」
「少し寄るだけでもいいし もしくは朝帰りでもいい イヤなら飲まなくたっていい 光の下 どうしたっていい」
「無理?じゃあほどほどに そこそこに」
「知ってるビート digしてみ 好みのdj見つけてみ」

あ~~~~~完全にあれじゃん、ヲタクに優しいギャルじゃん!フィクションにしか存在しないあれじゃん!好き!!!

クラブなんて私が行ったら、誰とも目を合わせないようにはじっこで固まってるしか出来ないだろうなと思う。私も30歳を目前にして、徹夜ができる歳でもなくなってきたので、もうクラブでオールなんて、私の人生で経験することはないんだろうな。

と思いつつ、chelmicoの2人が一緒に行ってくれたら楽しめるかも。クラブで楽しめるようになったら、ものすごい楽しいんだろうな。いやーでも結局浮きそう、変に気遣われそう。やめとこ。

この世界には私が知らない楽しい世界がまだまだたくさんあるんだと、思い出させてくれる。chelmicoの2人がこの曲を歌ってくれているだけで私は十分だ。

コンビニでクエン酸の飲み物を買って飲みます