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ロックバンドは、変わらない。

はいということで、UNISON SQUARE GARDENによる配信ライブ、LIVE (in the) HOUSE 2の感想文です。例によって自己満感想文です。

いいんだ、これは自分のために書いているんだから!

結論から申し上げますと、今回もたいへんとっても楽しませていただきました。ただ、今回受け取った楽しさは、前回と少し違いました。

前回受け取った楽しさはメモリアルなライブに行った後の感情に近かったんだけど、今回は、ツアーのひとつに行った後にもらったそれに近い。確かに前回は初めての配信ライブで、今回は2回目なので、今回に関してはメンバーやスタッフの皆様も勝手が分かったとか、より具体的に作り上げることができたから、もらう楽しさに違いが生まれたのかもしれない。ただ、わたしはそれだけではなくて、ユニゾンが配信という場に適応したというよりももっと先、自分たちのものにしたから、この違いが生まれたんだと思っています。

たとえ場所が変わろうと、勝手が違おうと、ロックバンドは変わらずに生きていて、生きられる。それを体現していた気がします。



以下詳細に感想文を書いてみたよターンです。前回よりはちゃんとした文字を書こうとがんばりました。例によってセトリバレがあります。

開演前

今回は待機画面が白ベース黒文字で、開演を待っているときに若干目が痛くなりましたが(画面の輝度を下げろ)、今回もサウンドチェックが入っていて浮足立つとともに、アコースティックギターのチェックもあったので、すでに心がウッってなりました。ちくしょうアコースティックとかいうレアを繰り出されるかもなんて期待しかしなくなるし、確実に涙腺が決壊するぞ。

開演

20:02の時計がただの演出として映っていたんじゃなくて伏線だったとはね!ほんとそういうところ、顧客心理よくわかっていると思います!!

という叫びはいったん置いておいて。←

開演してSEが鳴り、準備段階ですでに情緒が迷子になっているので、よくわからないハイテンションでライブを迎えました。

今回はステージ入場(と形容するのが合っているかがよくわからない)がなく、画面に会場が映ったらいきなりもうバンドの皆さんがいたという、配信じゃなきゃできない始まり方。時計とか、手元とかが映るのも、そういうのもカメラが入ることが前提だからこその演出で、MVみたいだな~なんてことを思いながら。

そして斎藤さんの足元、エフェクター踏む画から『マスターボリューム』が始まったわけですが、もうね。もうすでにここで死人と化したよね。

なんでかって、わたしこの曲に投票したんです。本格的に沼に落ちる前のシングルは金銭的な事情も相まって基本的には買っていないんですが、『マスターボリューム』だけは好きが高まりすぎて買ったんです、シングルも。

そして、立ち位置や機材配置も3人が向かい合って演奏するというもので、しかもかなり狭い状態だったので、カメラさんもめっちゃ近いしすげえ画が揺れてるの。その映像の揺れる感じとか、そもそも足元から始まったところとかが、マスターボリュームMVととてもよく似ていて。その後もなんだかやっぱりこれは似ているというかそのものでは??と錯覚するほど似ていて、「これはもしやオマージュなのでは……??」とオタク特有の思考暴走をさせてしまい、最初から理性が蒸発してなんかどっか行きました。

投票のときは今のユニゾンの音で聴けたらな~って軽い気持ちで投票したんですけど、ほんとに聴けるとなるともうだめですね。しかもMVオマージュ(※勝手な推測)ですよ。もうここで3300円払った価値あった、もう満足した。だからもうここからは余生です。おまけです。実質タダで観てるライブみたいなものです(違います)。

ここからは『MIDNIGHT JUNGLE』に『fake town baby』と、”照明演出の解釈が一致しすぎるのでスタッフさんにお礼を言いたい”枠の曲(なんだそれ)が続いて、さらに友人と行ったMMMEを思い出して情緒が迷子に。

こういうロックバンド!!っていう曲めちゃくちゃ好きだし、その後の挨拶が最低限なところとかももう最高ですね。「うわーかっけー超かっけー!なんだこのバンド!!」ってなりました。

暗転と小休止ののち『フライデイノベルズ』。やたらバミってあったから察してたけど、機材の配置が若干変化してメンバーやカメラスタッフさんの可動域がちょっと広くなって、ついでに照明も増えていたので、ユニゾンライブの照明演出大好きオタクとしては嬉しい限りでした。そして田淵さんが機材にぶつからないか心配だったので、広くなってちょっと安心しました。……いや、わかってますよ、ちゃんとぶつからないようにしているだろうことは。余計な心配だってことは。でもね、やっぱちょっとね、もうね。

16年めの大人になった『ライトフライト』はもうひれ伏しました。音源で聴いていた時とはまた違う好きポイントも見つかって、どんどん好きが加速している感じ。これだからライブは!!!!すごいんだよな!!!!

……わたしはすぐ叫ぶ癖を治してください。

『サンポサキマイライフ』は家の中だろうとまあやりましたよ、冒頭のアレ。跳ねて叫ぶやつ。集合住宅暮らしなので近所迷惑にならないように(ついでに家族にうざがられたりもしないように)気をつけたけど、やりたくなっちゃうよね。仕方ないよね。←

『like coffeeのおまじない』はスタッフさんが貴雄さんにヘッドホン付けたところで予想して、そして予想通りで嬉しくて、グッズセットのコーヒーを思い浮かべながら聴いていました。この曲の冒頭がライブだとああなるのが好きで、その好きを拗らせたがあまりCIDER ROADツアーDVDを見まくって、結果前回のライブがNHKホールから配信されていたことに序盤で気づいてしまうという謎のスキルを身につけてしまった曲です。建造物オタクではないです。

その後『23:25』で23:25になっている時計を映されて伏線回収に叫びつつ、すごく楽しそうに音鳴らしてる3人の様子にこっちもすごく楽しくなりました。良い表情……。(何様なのおまえ)


はい、そしてここからがあれですよ。涙腺決壊待ったなしゾーンですよ。

アコースティック。

長めの暗転からの手元アップでセッションが始まって、その音の雰囲気に「これはきっとこの曲だ」って次の曲がなんなのかを感じていて、その曲には個人的な思い出補正がめちゃかかるので、もうその段階でやばかったんですが、いざ曲が始まってみたらなんとキャンドル演出があるではありませんか。アコースティックとこの演出の合わせ技は、ほんとにもう涙腺ダイレクトアタックです。

ということで『ぼくたちのしっぱい』。

この曲には思い出補正がかかるとさっき書いたんですけど、それが何かというと、U-Sideコーナーでの披露です。わたしは9/28のU-Sideに行きまして、その日のサイコロでこれをやることになって、そこで初めて聴きました。CDも発売前だから客側には音源情報もないので、ライブ初披露が初聴きっていう、とんでもなくレアな場面に立ち会えてしまいました。

そして、当時のわたしはまあいろいろあってめちゃくちゃ辛くてぐちゃぐちゃで、ライブへ行くという事実とか、音楽とか、ピカチュウとか(おい)、そういうものがあったからどうにか立っていられた、くらいの状況でした。

そんなときに、ユニゾンは、失敗を肯定してくれて、立ち止まることも肯定してくれて、また大丈夫になったら動き出せばいいよ、って言ってくれるこの曲をくれた。

もう鼻すする勢いで泣きました。スタジオコーストで。近くの人ほんとすみませんでした。

その後Phantom Jokeをお迎えしたときも、この曲を聴いて泣きました。人目もはばからず、学生室で泣いた。

この思い出補正があるので、『ぼくたちのしっぱい』は普通にもう一度ライブでやりますと言われただけでも泣いちゃうこと待ったなしなのに、アコースティックでキャンドル演出ですよ!?察して!!!!(だからすぐ叫ばないの)

そして「アコースティックでそれをやるとは!?」と意表を衝かれた曲でもあった『チャイルドフッド・スーパーノヴァ』。アコースティックになると表情?雰囲気?が一変して、個人的にはクリスマスに聴かせてくれ、って思う曲だな、と思いました。クリスマスシーズンに暖炉の前でこどもに聴かせたい曲、みたいな。意味わかんないですねごめんなさい。

そしてアコースティックラスト曲、『未完成デイジー』。これはもう耳が幸せとかそういうのをすべて超越していて、「この世界に、地上に楽園や極楽というものが存在するとするならば、それは今この瞬間、この音を聴いている今なのだ」と本気で思った。それくらい最高だった。なんか、めちゃくちゃ贅沢な『未完成デイジー』だった。

アコースティック編成パートを終えるときに、キャンドルを吹き消すっていう粋な演出まで含めて、もうほんとうに涙腺ー!!!!でしたね。

キャンドルがあるときは夢を見ていて、それを吹き消すことで目覚めとなる、みたいなこの時間の演出方法なにこれめちゃ好きなんだけど。ありがとうございました。


そしてここからはまたロックバンド!なユニゾンで、ドラムソロ、セッション、『マイノリティ・リポート』とゴリゴリにかっこいい曲したかと思えば『何かが変わりそう』『10% roll, 10% romance』とか『Catch up, latency』とかポップなものを放り込んできて、しかも照明がさらに増えていて(照明気にしすぎ問題)、その関係でカメラマンさんが照明組んだ鉄骨の中まで動けるようになってたことで田淵さんはさらに可動域が広くなってて、「もうこれいつもの、ステージ縦横無尽に走り回ってぶちかますユニゾンじゃん!!」って。

そしてはちゃめちゃな『crazy birthday』をやったかと思えば、しれっと『オーケストラを観に行こう』でサクッとかっこよく締めるわ、映画の告知かと思うような音ハメばっちりのftHオンライン開催決定の情報を出すわの相変わらずの情報過多で、こっちは幸せなパニックになるやつになって。

『crazy birthday』は叫ばないといられないので「バカ!」をやりましたが、みなさんもきっとやりましたよね??やりましたよね????

おまけ

『Phantom Joke』は「声帯に!!優しく!!」という謎の感想を抱きました。あれアンコールで歌えるってどういうことなの……。



最初3人が狭い距離で向き合って演奏するという形からはじまって、最後には場もわりと広くなって、ステージで客を前に演奏するときみたいに同じ方向を向いている、というその変化や、照明演出がどんどん追加されていく(最終的にはスクリーンみたいなものまで使っていた)ところが本当に、もうなんというか、「このバンドは変わらないで生きている」と思わされるところでした。最後に同じ方を向くことになる動作があのはちゃめちゃ『crazy birthday』に含まれていたことも含めて。どうしてそんな風に思ったかとか書くのは恥ずかしいから自分の中にしまっておくけど。

そういう細かいところまで拾って楽しめるライブを作ってくれて、ほんとうにありがとうございました。

今回もめちゃくちゃ楽しかったです!!!!

スキを押すと何かが出ます。サポートを押しても何かが出ます。あとわたしが大変喜びます。