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読書メモ 『東大教授が教える独学勉強法』

以下の本を読み終えたのでメモを残します。

本書は著者流の独学のしかたについて詳しく書かれています。著者は幼いころ親の仕事の都合で日本におらず自学自習をせざるを得ない環境に置かれていました。否応なしに独学する必要があったのですが、そのときに身に着けたとする独学法を簡単にまとめます。

まず、独学をする目的は考える力を養うためであるという前提があります。世の中には予め答えがある問題より、答えのない問題のほうがはるかに多いです。そのようななかで自分なりの考えを持って決断を下す際に少し気持ちを楽にしてできるようになるのが独学の効用だとしています。

独学をする前にまず、自分がどんな学びのスタイルが合っているかを試行錯誤すると良いと書かれていました。つまりどうやったら理解が進むのかを考えながら取り組むのです。著者は暗記が苦手なので歴史について学ぶ際はストーリーとして理解し、大局的に流れを掴んで理解するスタイルが自分にとって良いことであると発見したそうです。

参考書は何冊か手に入れて自分に合うものを見つけるのが良いそうです。みんなが良いと言っている参考書が自分に合うとは限らないため、実際にいくつかの参考書に触れてみてしっくりくるものを選ぶと良いでしょう。

学んでいるときは「自分がどう思ったか」を観察し、学んでいる内容について本当に理解しているか自問自答し続けることも大事だと述べられています。

独学には目標が必要ですが、3割も達成できれば良しとするのが良いとしています。あまり完璧に目標に忠実になりすぎると行き詰まることがあるのである程度「遊び」があると良いそうです。また目標は短期的なものを設定したほうが実現しやすいとのことです。長期的な目標も必要ですが、こちらはあくまで仮の目標としておき、自分の興味対象が移り変われば動的に更新していくと自分の学びたいことに近づけると書かれています。

学んだ内容のアウトプットですが、著者はノートを作らないそうでせいぜい必要に応じてメモを残す程度に留めています。というのもノートを作ることが目的化してしまい、かえって頭に定着しなくなってしまうからだそうです。

学んだことは熟成させることが必要です。熟成というのは、その内容を消化して普遍化・一般化し、別の事例にも適用できるようになることを言います。そうすることで応用力が身につき、独学の威力が発揮されます。

ややまとめかたが散文的になってしまいました。本書は、独学しようとするひとを勇気づけてくれる本です。読んで損は無いでしょう。

それでは、今日はこのへんで。

(終)

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