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短い話

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【短い話】平成最後の夏2作

 打ち上がる花火を背に、私は自転車をこいで家路をたどる。視界をそよ風のように浴衣姿の女性たちが通りすぎていく。
 横断歩道のところで信号待ちをしながら、ふと、大きな音にふり返った。遠くの空で色とりどりの花が咲いては散っていた。そういえば、最後に実物の花火を見たのはいつだっただろうか。幼い頃は永遠に続くと思っていた時間が、今では一瞬で過去になる。
 この時、この瞬間も、まばたき一つで消えていく。平成

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