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イントロ〜アラフィフおひとりさま占い師の終活ロードマップ

「おひとりさま」の老後イメージ

天涯孤独で難病で要介護の方の独居生活

以前わたしが住んでいた住居の真下の部屋には、身寄りがなく天涯孤独となったご高齢の女性が住んでいました。Rさんと呼びましょう。Rさんは、長らく難病を患って自力生活が難しいため、生活保護を受けていて、常にヘルパーさんや介護事業者、医療関係者が出入りしていました。

あんなに要介護状態で自力生活が難しくても、自宅で独居は可能なんだなーと感心すると同時に、ああ、私たちの世代がこのくらいの年齢になったときには、こんなに手厚いサービスを受けることはできないだろうという諦念も湧いてきました。

そう。自分の死に方は選べない。いまは元気でも必ず誰でも老いて弱っていく。自分がどんな病気になるか、障害を負うかわからない。いったいどうやって死んでいったらいいのか?毎日そんなことを考えていました。

例え老いても動けなくなっても

わたしの階下にお住まいRさん、ご本人はとても礼儀正しく快活で前向きな方でした。ときどきお話する機会もあり、昔話(もちろんRさんにも若い頃があり、全力で活躍された時代もあったのです)や、すでにこの世を去ったご家族のお話を伺うこともありました。その狭いお部屋には立派すぎるくらいの仏壇があり、身内の方のお位牌を大切に拝んでいらしゃいました。

ご病気だからか、もともとの気質なのかわかりませんが、親しくなるとだんだん要求が多くなってきて、正直言ってワガママだと感じることはありました。だんだん頻繁な交流はなくても、軽微なトラブルのときには、近隣住まいとして私にもヘルプの要請が入ることもありました。

そんなこんなを繰り返しながら、もうずいぶん長く(よく覚えていないけど10年くらいはいらした気がする)そこにお住まいで、Rさんは「ここを終の住処にしたい」とおっしゃっていたものです。

独居から老人ホームへ

ところが残念ながらその建物の老朽化に伴う建て替えが決まり、Rさんは特養(特別養護老人ホーム)へとお引越しなさいました。その後、Rさんがいなくなったあとのお部屋に不用品回収業者さんがやってきたところに遭遇したので、わたしはその仕事を遠くから観察していました。

Rさんの狭いお部屋にぎっしり詰め込まれていたあれこれは、どんどん片付けられて、あっというまに軽トラックに積み込まれ、Rさんが大事にしていた仏壇も最後にぽん!と、荷台に投げ込まれていきました。

どこまでいっても、モノはモノ。
最後にあの世に持って行けるのは楽しい思い出だけ。

そっと手を合わせて、その場を去りました。

「おひとりさま」としての老後を考える

誰もが老いるのだから

偶然ながらもそうやってふだんから、Rさんの生活を身近でみていたこともあり「どうやって老いて、どうやって暮らして、どうやって死を迎えるか」については、常に頭のどこかにあります。

老いて弱って死んでいくのは世の定め。それはおそろしいことでもなく、避けられない現象だと、頭ではわかっています。でも、これまでできたことがだんだんできなくなり、思いどおりに体が動かなくなり、肉体的な苦痛が増えて、そのうちこの世からいなくなると考えるのはあまり楽しいことではありませんね。

配偶者がいても「おひとりさま」になるかも

さきほどからずっと、令和2年国勢調査の資料を眺めています。
正確にはこちら。

令和2年国勢調査 人口等基本集計結果 結果の概要
(総務省統計局)

例えばこちら。未婚、死別離別、配偶者がいる人の割合がグラフ化されています。

令和2年国勢調査 人口等基本集計結果 結果の概要(総務省統計局)
配偶関係男女別15歳以上人口(2020年)p.29
https://www.stat.go.jp/data/kokusei/2020/kekka/pdf/outline_01.pdf

へええーー。女性は高齢になると死別・離別が増えて、配偶者有りの人の割合が一気に減るのはわかるとしても、男性は高齢になっても有配偶者の割合があまり減らないのですね。ちゃんと数字で出ているのが興味深い。

そもそも夫婦でも男性のほうが先に亡くなるケースが多いだろうし、逆であっても「奥さんが死ぬと男性はすぐ死んじゃう」とはよく言われることですね。さらに、例え奥さんが亡くなっても、再婚する人もいるのでしょう。

単独世帯の統計をチェックする

こちらは世帯スタイルの統計ですね。
単独世帯(つまりひとり住まいってことですね)は2005年からだんだん増加しています。

令和2年国勢調査 人口等基本集計結果 結果の概要(総務省統計局)
https://www.stat.go.jp/data/kokusei/2020/kekka/pdf/outline_01.pdf

さらに単独世帯だけの年齢別の内訳に着目したのがこちらのグラフです。

令和2年国勢調査 人口等基本集計結果 結果の概要(総務省統計局)https://www.stat.go.jp/data/kokusei/2020/kekka/pdf/outline_01.pdf

高齢女性の単独世帯数は明らかに多くて、高齢男性の単独世帯が少ないのが一目瞭然です。

ふむふむ。

ということは、これから独居の高齢女性になっていくわたしはちゃんと社会的なメインストリームに乗っかっていると考えて良さそうです。仲間が増えるってことですからね。

わたしたたち氷河期世代は最後?のたくさん人口ボリュームゾーンの世代です。入試が大変で、就職が最悪で、社会から冷遇されてきました。

氷河期世代の高齢化は間違いなく社会問題にもなるでしょうけれど、その分いろんなリソースを増やすチャンスにもなるでしょう。なんとかサバイバルしていかなければなりません。

すでに「おひとりさま」なのだから

いまの自分の条件を確認する

わたしのようにずっと「おひとりさま」の人もいれば、死別や離別でおひとりさまになる人もいるだろうし、配偶者や子供は健在でも仕事や家庭の事情で遠くに住んでいるような人もいるだろうし、いろいろなケースがあるのはよく承知しています。

たとえ兄弟姉妹がいても、お互いに連絡を取り合ってうまく付き合っている人たちもいれば、兄弟姉妹との争いが人生の悩みの種になっている人もいます。兄弟姉妹との関係を良好に保っている独身の人でも、老後に甥や姪の世話になるのは気が引けるという声もたくさん聞きます。

みなさんはいかがですか?ぜんぜん悩みがない?
優秀なお子さんにお任せで何ひとつ心配なくおけー?
そうではない、とおっしゃる方は、みんなともだちかもーん。

私自身の現在ステータス(2023年5月)は、こちら。
タイトル画像に入れた通りです。

氷河期世代
独身婚歴無
兄弟姉妹無(ひとりっ子です。これから爆増するよね!)
親戚疎遠
両親W介護看護
→どうする人生?

当面の問題としては、この先このまま身寄りがいなかったら、重い病気になっても入院させてもらえないのでは?もし手術が必要になったときに、サインしてくれる人がいないよね?(これが問題になって、結婚したというお話はあちこちで聞きます)あと、わたしには複雑な相続やらお墓の問題もあります。(これはそのうち改めて)

人生でいちばん若いのはいま、だけど

もちろん「人生でいちばん若いのはいま」なので、これから始めること、これから増やすことたくさんあっていいと思います。とはいえ、人生全体で考えればもう無限の可能性というわけにはいかず「人生の手仕舞い」について考えておかなければいけないお年頃に差し掛かっています。

別サイトの「ウラナイ8」では、大先輩の翡翠輝子先生が「終活」のリアル記事をUPしていますので、このシリーズを改めていま読み直しています。

担当者の説明によると、身内がだれもいないほうが死後事務はスムーズに進むそうです。昔と違って、家族だから何でも任せられるという時代ではありません。子供がいても遠くに住んでいて疎遠だったり、親と仲たがいしている場合、やりにくいことが多いとのこと。

このあたりなんかもう、真性おひとりさまとしては、めっちゃ心強い限りのお話ですね。いいじゃないか。

他のシリーズも面白いので、一緒に勉強しませんか?

私自身もちゃんとやらねば、とおもいつつ先延ばしにしていた「終活」ですが、なるべくはやいうちに進めなければなりません。

ということで、ぼちぼちはじめましょうか。

占い世界でのあなたの探検が、よりよい旅路となりますように!