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【3】前書き1(虎穴に入らずんば虎子を得ず)|ムック 「算命学」を読む

占い本をどこから読むか

一般向けの占い本を手にしたとき、前書きからきっちり読む人はいらっしゃいますか?まずはパラパラっとめくって、自分に関係する部分はどこかを探し始める人が大多数ではないでしょうか。

少なくとも、わたしはそうです。一般書としての占い本は、自分や自分の周りの関係する人のところだけを拾い読みして、あとはあんまりちゃんと読んでいません。

いざ自分で書いてみると

わたしは自分が占いブログを書いたり、占い講座をするようになって、はじめて前書きや後書きまでちゃんと読むようになりました。なぜなら、自分でそういうものを書こうとしたら、とてつもなく難しかったからです。

もっとも駆け出しのキャリアいちばん最初の頃には、イラストレーターさんたちと組んで、「算命学飛脚便」という自主制作のプロジェクトをやっていました。(この話はまた改めて書きます)

そのときに隅から隅まで読んで、参考にさせてもらったのがこちらのシリーズだったのです。

すでにだいぶお勉強されている方は、もっと!もっと!と、占いの高度なテクニックや秘伝に関心を抱かれると思いますが、それと同時に「一般の人にわかるように伝える」技術を磨くこともだいじですね。

実例を見てみよう

わたしは、さまざまな占い本の前書きだけを、ひたすら読み比べていたことがあります。たいていそこにはその本の構成や目的、著者のスタンスやメッセージがいっぱい詰め込まれている宝の山があります。

例えば、この算命学ムックの前書きはいきなり「あなたは占いが好きですか」から始まります。

おっと。そうですか。そこから始まるのか!そうですよね。と、わたしはちょっとびっくりして気持ちを改めました。

雑誌の星占い、トランプ占い、おみくじをひいたり、という占いライトユーザーさんを想定した描写から、いきなり話題が飛びます。

一般論から本題へ

1989年にはじめてアンアンに登場して以来、現代女性をひきつけて離さない、強力なパワーを持つ占い、といえば、中森じゅあんさんの「算命学」

お、お、おう。強力なパワーを持つ占い、わたしも興味あります。

でも「算命学」の大ファンの人でも、「どんな占い?」と聞かれると「さて……?」と首を傾げてしまいます。

そうですよね。一般の人へのお答えなら、わたしはだいたい「東洋の占い」って答えてます。

算命学の歴史は?

今から2300年もの昔、戦国の世の中国に戦略家として名を成した鬼谷子、彼が創案した戦略の書を元に発展したのが、中国最古の占星学、「算命学」です。

なるほど。確かにこれが「算命学の起源についての公式見解」として世の中に出回っているテンプレどおりです。

鬼谷子=きこくし

ちなみに、鬼谷子は実在した?かどうかは疑わしいとも言われています。なにせ中国の戦国時代といえば、紀元前のおはなしです。

また、算命学では「◯◯星」という名称がたくさん出てきますが、実際の星の配置を読んでいるわけではありません。

「占星学」といっても、実際の天体の配置を読んでいく西洋占星術とは体系がまったく異なります。

つづきます。ぶんだばー。

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虎穴に入らずんば虎児を得ず

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