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閃光ばなし感想①

ハッピーハロウィン!
今日は10月31日ですね。
滑り込みハロウィンです。

ハロウィンと言えばヴィランズ。

さて、閃光ばなしのヴィランズは誰でしょう。

是政視点で言えば野田中だし、菊田だし、ハキコさんかしら。

だって、野田中は、橋をかけてくれればいいのに橋をかけず、足を奪って迂回するために利用するバスの利益をふんだくって、是政を騙して、挙句佐竹バイクの運営の邪魔をした。

菊田はそのバスやそのバスが運行する商業エリアの利益を吸い上げて政治資金として賄賂を正当化していた。

底根八起子さんはその菊田や野田中の手先のような形でどん詰まりの人たちと関わっていた。

でもねぇ、、私にはどの3人も悪役には思えなくて。

忘れ歌の時には悪役は滝野さんを騙してレコードを出させなかったその業界の権力者だと断言できるけれど、閃光ばなしはなかなか断定できない。

それは、人柄をしっかり描かれていたこと、そしてそれぞれの苦悩が見て取れたからなのかと感じている。

野田中は歌舞伎のような振る舞いで楽しく見せる演出があったけれど、その中で、権力者として生きる苦しみを吐露していた。権力者じゃない人は権力者が開いた道を歩くだけでいいから楽だ。権力者は恨みや妬みなどを一身に受けながら生きているんだ。やらなくてもいいけれど私がやらなくては誰がやる……その気持ちでいる、という権力者側からの意見は目からウロコだった。

続いて菊田。
正直いえばポンコツ議員。お前二世だろって言いたくなる(小声)

だけど3ポーズで落ち込んでみせたり、可愛らしい演出とともにポンコツ具合を次々露呈していく感じはどうにも憎めず、だけど、しっかり政治家って感じがした。

もっといい金の使いか方があるだろう……と思うけれど賄賂に使う金が必要であり正しい金だと思っているところや、どん詰まりに来た時、民衆と目線を合わせるの意味を履き違えてるところとか。

政治家だなぁと思った笑

でも別に悪な訳じゃなくて、普通に能がないもしくは地盤がためしか考えてないんだろうなって感じる、悪を悪だと思ってない感じが凄く悪役感の無さに繋がってるのかもしれない。

はきこさんは、結構ファンの多い役柄だと感じているけれど、

どん詰まり目線で見ると意見くださいと言う割に何も達成しないじゃないか!見に来るだけで何が改善されてるんだ!

と言いたくなる仕事ぶり。

上にごまするだけがあんたの仕事か

現実にあの人がいたらそういう人も出てくるだろうあの感じ。

だけど、
『あなたには決定権がないだろうから』
「ぇぇそうですとも私には決定権はありませんから」
のやり取りから分かる、ハキコさんなりの葛藤。
菊田に言う、「この意見書の中からひとつくらい改善してやってください。あの人たちもそうしたら落ち着くと思いますから」とドブ掃除だったっけ……どん詰まりの匂いの原因を取り除いてやって欲しい。と。

上の気持ちも下の気持ちも知ってる人の匂いがした。

うるさぁぁぁぁぁい貧乏人がァァァァ

っていう心の声と実際の言葉との乖離。

結構葛藤が強いのかな
とか
板挟みなんだな
とか
やりたいこととやらなきゃ行けないことと出来ることが全部違うんだろうな
とか

私も社会人だからなんか少し肩入れしたくなった。

そして、野田中体操(?)をさせられながらどん詰まりの人たちが橋をかけて、そうしたら地価が上がって、そしたらゴミ処理場でも立てるかな……の時の野田中とはきこさんの会話。

野田中は大多数の人が救われれば一部の人は我慢してもらう事になっても構わない。という企業体質の考え方。

はきこさんは「あの人たちは自分たちが追い出されることになる原因の橋を作ってるんですか?!」という驚きぶり、多分知らなかったんだろう。

野田中は経営者としては間違えていないと思う。

ダムを作るとか、飛行場を作るとか、今の現実を考えても、住む場所を奪われる人と匂い、騒音に困らされる人といるだろうけれど、そこが便利になることで困る人以上の人が幸せになれる、だからやる。それが善である。
確かにそれはそう。一理ある。

一方はきこさんは是政たちを知っているからこそそれの案に乗れない。情のある人。

ここで是政のセリフに繋がるんだと思う。
『野田中!お前はいい歳して愛し方も愛され方も知らないのか!このどん詰まりに住んでる俺らはこんな顔してるんだ!この顔に愛されて戸惑え!』だっけ?

それぞれ名前言ってたことと、童貞かよ!って言ってたことは覚えてるけど一言一句はちょっと忘れちゃった。

野田中とはきこさんの違いはここなのかもしれない。

と思ったけど

全然普通に野田中、是政達と会社やってたし、是政たちのこと知ってるだろうに……根っからの権力者体質で経営者脳なんだな……

まとめ。

それぞれの立場や人柄考え方などがしっかり描かれていたから一括りに悪とは言いたくない気持ちが舞台の受け取り手である私に生まれました。

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