初めてのスキーでスピードスターになった話
こんにちは、極楽だぬきです。
皆様、スキーをしたことはございますでしょうか。
私のスキー初体験は、小学生の頃でした。
小学5年の1月末だったでしょうか。
学校の行事として行われるスキー体験のようなものに参加させられてしまったというワケです。
雪国育ちなものですから、学校からチョロっとバスでかっ飛ばせばすぐスキー場についたんですよね。
しかし私は類を見ないほどのド下手クソだったもので、上手い滑り方どころか止まり方すらわかりませんでした。
そんな10歳頃の私が、一度走り出したら止まらない(止まれない)雪原のマグロ状態になったという、ただそれだけの話です。
スキー板の付け方が意味不明
そもそも「スキーヤーが足につけているアレ」に「スキー板」という名がついていることを、その時初めて知りました。
スキーの習熟度合いによって班分けがされたのですが、私はスキーのスの字すら知らなかったものですから、当然一番下の班になりました。
となるとそこではスキー板の付け方から教わることになります。
が、本気で付け方がわからない。
こうやってこうやるんですよ〜、という風に先生が実演してくれたはいいものの、どうやってどうやればいいのか全く理解できませんでした。
スキーブーツ装着時点で既に歩きづらく、かなりのストレスが溜まってキレかけていた矢先にこれです。
あんな長っ細い板を足につけて滑りまわるなど、想像すらできないレベルで邪魔くさいと感じていたことを思い出します。
まさか準備の段階から絶望を味わうとは思っていませんでした。
初心者コースで爆走をかます
転げ回りながらもなんとかスキー板を装着できたら、いよいよ実践です。
板を付けた状態での上手な歩き方や基本の滑り方をチョイと教えてもらい、我々新米スキーヤーはとりあえず初心者コースに連行されました。
平日だったこともあって私たち以外には他のお客さんもほぼおらず、見渡す限り雪、雪、雪。
コースの真横に崖と言っていいほどの激坂があったのが気になりましたが(しかもその下は林)、他には障害物も何もない、お手本のような初心者コースでした。
もともと大のビビりだった私は、もちろんここに着いてもギャーギャー喚きながら滑るのを嫌がっていましたが、流石にそんなことばっか言っているわけにもいきません。
意を決してストックを持ち、地面を蹴って白銀の世界へと踊り出しましたが、ひとつ重要なことを忘れていました。
止まり方がわからないのです。
もしかしたら、というかもしかしなくても滑り方を教わった際に止まり方も一緒に教えてもらっていたと思うのですが、おそらくその頃の私はアホ面を晒しながら夕飯のことでも考えていたのでしょう。
かくして私は走り出したら止まらない、ぶっちぎりRock'n Rollみたいな滑りを惜しげもなく披露してしまったというワケです。
止まる術が壁への激突のみ
こうして雪上のF1レーサーと化した私ですが、滑り出したのならば止まらねばなりません。
この時点で大パニックに陥ってはいましたが、スキー板を八の字状にすることで止まれるという朧げな知識を頭の隅から引っ張り出し、実践しました。
が、案の定上手くいきません。
ただ軽く内股になっただけで、依然として恐ろしい勢いで風を切っていきます。
こりゃもうズッ転んで止まるしかないか、と覚悟を決めた私の眼前に飛び込んできたのは、センターハウスでした。
リフト券を買えたりご飯を食べられたりする、あの建物です。
そのハウスの手前にネットが張られておりました。
おそらく私のような暴走列車を食い止めるためのものでしょう。
止まれないのなら、止めてもらえばいいのです。
私は滑りながら半身になって衝撃に備え、ちょっと不安になる速さでネットに突っ込みました。
バイーンとネットで跳ね返り、倒れ伏した私に手を差し伸べてくれる友人はおりませんでした。
しばしヤムチャみたいな格好で雪の冷たさを堪能した後、私は健気にも1人で歩きだしたのでした。
帰り道でコケる
ようやっと地獄のスキー体験も終わり、サッサとセンターハウスに戻るゾ、と息巻いた瞬間にズッコケました。
スキー板をつけてペタコラペタコラ、出来損ないのペンギンみたいな歩き方を頑張っていましたが雪には勝てず、尻から着地しました。
雪の深みに板がズボリとハマり、まったく抵抗のできないまま尻餅をついてしまったのですね。
情けない話ですが起き上がることすらできなかったので、その場で板を取り外してもらいました。
思いっきり皆のいるところでコケたので、流石に今回は友人や先生に助けてもらえましたが、あそこで放置されていたらと思うとゾッとしますね。
何はともあれ、こうして無様な姿だけを晒して私のスキー初体験は終わりました。
同級生の友人に聞くとこの翌年、つまり小学6年生の時にも同じ行事があったそうですが、そちらについてはまるで記憶にございません。
ここまで記憶にないということは、おそらくその日は欠席したのだろうと思いますが、もしかしたら記憶喪失かもしれませんね。
ただ欠席しただけであることを祈って、今回のバカ話はここまでにしようと思います。
ご閲覧ありがとうございました!⛷️⛄️
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